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めまりー

メマリー

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/脳代謝賦活薬・認知症の薬

解説タイトル

認知症治療薬(2)

一般名 解説

メマンチン塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 5mg 1錠 100.00円
錠剤 / 10mg 1錠 179.20円
錠剤 / 20mg 1錠 321.90円
ドライシロップ剤 / 2% 1g 307.00円

製薬会社 解説

第一三共

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

NMDA受容体拮抗アルツハイマー型認知症治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日1回5mg(ドライシロップは0.25mg)から開始し,1週間に5mgずつ増量する。維持量は1日1回20mg。

識別コード 解説

5mg 包装コード:5mg 本体コード:5
10mg 包装コード:10mg 本体コード:10
20mg 包装コード:20mg 本体コード:20

その他 解説

保険収載年:2011/3

メマリー錠10mg

メマリードライシロップ2%20mg

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

中等度および高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
〈注意〉(1)アルツハイマー型認知症と診断された人にのみ使用します。(2)本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていません。(3)アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患に対して本剤の有効性は確認されていません。

解説 解説

本剤は,アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(認知症治療薬(1)(アセチルコリンエステラーゼ阻害薬))とは異なる作用機序の薬剤です。そのため,併用して処方されることもあります。
脳の神経細胞の障害は,グルタミン酸の過剰とその毒性が関与しているという考えに基づいて開発されました。神経細胞にあるグルタミン酸受容体のNMDA受容体に結合し,カルシウムイオンが神経細胞に流入することを抑制して神経細胞を守り,認知症症状の進行を抑制します。中等度・高度のアルツハイマー型認知症の標準治療薬の一つとして,世界70以上の国で使われています。効果があるのはアルツハイマー型の認知症で,脳血管障害による認知症には処方されません。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……てんかんまたはけいれんの前歴/尿のpH(ペーハー)を上昇させる因子(尿細管性アシドーシス,重症の尿路感染など)を有する人/高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/分未満)/高度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)
(3)過量服用……本剤は,医療従事者や家族などの管理のもとで服用する必要があります。過量に服用すると,不穏,幻視,けいれん,傾眠,昏迷,意識消失,昏睡,複視,激越などがおこることがあるので,指示量以上は絶対に服用しないでください。
(4)めまい……服用の初期にめまい,傾眠がおこることがあるので,症状がみられたらすぐに処方医へ連絡してください。
(5)危険作業は中止……中等度・高度アルツハイマー型認知症では通常,自動車の運転など危険を伴う機械の操作能力が低下することがあリます。また,本剤の服用により,めまい,傾眠などが現れることがあるので,服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作には従事しないでください。
(6)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)けいれん。(2)失神,意識消失。(3)精神症状(激越,攻撃性,妄想,幻覚,錯乱,せん妄など)。(4)肝機能障害,黄疸。(5)横紋筋融解症(筋肉痛,脱力感など)。(6)完全房室ブロック,高度な洞徐脈などの徐脈性不整脈。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……発疹,顔面浮腫,眼瞼浮腫
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……めまい,頭痛,傾眠,不眠,徘徊(はいかい),不穏,易怒性,不安,歩行障害,不随意運動(ふるえ,チック,ジスキネジーなど),活動性低下,鎮静/頻尿,尿失禁/上室性期外収縮/便秘,食欲不振,消化管潰瘍,吐きけ,嘔吐,下痢,便失禁/転倒,浮腫,体重減少,倦怠感,発熱,脱力感
(3)検査などでわかる副作用……尿潜血,BUN上昇/肝機能異常/血圧上昇,血圧低下,貧血/血糖値上昇,CK上昇,コレステロール上昇,トリグリセリド上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……ドパミン作動薬(レボドパ(ドパミン前駆物質(レボドパ))など)
(2)本剤との併用で血中濃度が低下するおそれがある薬剤……ヒドロクロロチアジド(チアジド系薬剤
(3)併用すると本剤の血中濃度が上昇するおそれがある薬剤……腎尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄される薬剤(シメチジン(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)など),尿アルカリ化をおこす薬剤(アセタゾラミド(アセタゾラミド)など)
(4)併用すると相互に作用が強まるおそれがある薬剤……NMDA受容体拮抗作用を有する薬剤(アマンタジン塩酸塩(アマンタジン塩酸塩),デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(非麻薬系中枢性鎮咳薬)など)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27