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らべぷらぞーるなとりうむ

ラベプラゾールナトリウム

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

胃腸の薬/胃炎・消化性潰瘍の薬

解説タイトル

プロトンポンプ阻害薬

一般名 解説

ラベプラゾールナトリウム
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 5mg 1錠 14.70円
錠剤 / 10mg 1錠 21.50円
錠剤 / 20mg 1錠 46.50円

製薬会社 解説

サンド

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

消化性潰瘍治療薬

規制 解説

使用量と回数 解説

胃潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎,ゾリンガー・エリスン症候群の場合は,1日1回10mgを8週間まで。十二指腸潰瘍の場合は,1日1回10mgを6週間まで。以上,症状によって1日1回20mgも可能。その他の場合は,処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

5mg 本体コード:ラベプラゾール 5 サンド
10mg 包装コード:SRB 10 10mg 本体コード:SRB 10
20mg 包装コード:SRB 20 20mg 本体コード:SRB 20

その他 解説

保険収載年:1997/12

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎,非びらん性胃食道逆流症,ゾリンガー・エリスン症候群/低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制,非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制/下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助→胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃MALTリンパ腫,特発性血小板減少性紫斑病,早期胃がんに対する内視鏡的治療後の胃,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
*製剤により多少異なります。
[ピロリ菌除去用配合剤の適応症]胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃がんに対する内視鏡的治療後の胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

解説 解説

ヒスタミンH2受容体拮抗薬(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)と同様,胃酸の分泌を抑えて消化性潰瘍を治療する薬です。胃液を分泌する胃腺の壁細胞内における一連の胃酸分泌反応の最終段階では,壁細胞のなかから水素イオンを放出してカリウムイオンを取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素(H+,K+ATPase)が働いています。本剤は,このプロトンポンプの働きを阻害して胃酸の分泌を抑制するといわれています。
なお,ボノプラザンフマル酸塩は,新しいメカニズムのカリウムイオン競合型アシッドブロッカーで,胃の壁細胞に集積して酸分泌を抑制します。他のプロトンポンプ阻害薬に比べて作用の発現が早く,強力かつ長く効果を示すのが特徴です。
また,胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの人に,ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の存在する率が高いことがわかっています。この菌を取り除くと胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの再発率が極めて低くなるといわれ,本剤は,その目的のためにも使われます。
ピロリ菌除去用の配合剤には3種類の薬が入っています。まず,一次除菌療法として,ラベキュア,ボノサップが使われます。これらには,プロトンポンプ阻害薬に加えて,アモキシシリン水和物(広域感性ペニシリン)とクラリスロマイシン(マクロライド)が組み合わされています。そして,これらの配合剤で除菌治療が不成功だった場合には,ラベファインパック,ボノピオンパックを使用してもう一度治療を行います。これを二次除菌療法といい,上記配合のクラリスロマイシンの代わりにメトロニダゾール(メトロニダゾール)が入っています。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*オメプラール,タケプロン(OD),パリエットの添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/アタザナビル硫酸塩,リルピビリン塩酸塩の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……薬物過敏症の前歴/肝機能障害/高齢者
(3)服用法……(1)[オメプラゾール,ラベプラゾールナトリウム]腸で溶ける錠剤なので,噛んだり砕いたりせずに,水とともにのみくだしてください。(2)[ランソプラゾール]OD錠(口腔内崩壊錠)は舌の上にのせて唾液を浸せば舌でつぶれますが,口腔の粘膜から吸収されることはないので,唾液または水でのみ込んでください。
(4)逆流性食道炎……[オメプラゾール,ランソプラゾール]服用期間は通常8週間までで,再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法のために本剤を服用する場合は,定期的に内視鏡や肝機能,腎機能,血液像などの検査を行う必要があります。服用中に体重減少,吐血,嚥下障害などの症状がみられたら,すぐに処方医へ連絡してください。
(5)かくされる症状……本剤を服用すると,胃がんによる症状をかくすことがあります。本剤は,胃がんではないことを確認のうえで処方されます。
(6)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……[オメプラゾール]一緒に摂取すると本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので,本剤の服用中はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないでください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)ショック,アナフィラキシー(血管浮腫,気管支けいれんなど)。(2)無顆粒球症,汎血球減少症,溶血性貧血,血小板減少。(3)劇症肝炎,肝機能障害,急性肝不全,黄疸。(4)急性腎障害,間質性腎炎。(5)中毒性表皮壊死融解症(TEN),皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(6)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。
[オメプラゾール,ラベプラゾールナトリウム](7)低ナトリウム血症。(8)横紋筋(おうもんきん)融解症。(9)視力障害。(10)錯乱状態(せん妄,異常行動,失見当識,幻覚,不安,焦燥など)。
[ランソプラゾール](11)重篤な大腸炎(腹痛,頻回の下痢など)。(12)視力障害。
[ラベプラゾールナトリウム](13)多形紅斑。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[ランソプラゾール]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ,多形紅斑)/頻回の下痢(大腸炎)/女性化乳房
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……亜急性皮膚エリテマトーデス/便秘,下痢,口渇,腹部膨満感,悪心,嘔吐,食欲不振,腹痛,カンジダ症,味覚異常,口内炎,舌炎/頭痛,眠け,うつ状態,不眠,めまい,ふるえ/発熱,むくみ,倦怠感,舌・口唇のしびれ感,四肢のしびれ感,筋肉痛,脱毛,かすみ目,脱力感,関節痛
(3)検査などでわかる副作用……AST・ALT・AL-P・LDH・γ-GTP上昇/好酸球増多/総コレステロール上昇,尿酸上昇,低ナトリウム血症,低マグネシウム血症

併用してはいけない薬 解説

[すべての製剤]アタザナビル硫酸塩(エイズ治療薬(2)),リルピビリン塩酸塩(エイズ治療薬(1))→本剤との併用により作用が弱まるおそれがあります。
[ピロリ菌除去用ラベプラゾールナトリウム配合剤,ピロリ菌除去用ボノプラザンフマル酸塩配合剤のみ](1)エルゴタミン含有製剤(エルゴタミン酒石酸塩(エルゴタミン酒石酸塩),ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩(エルゴタミン酒石酸塩))→血管れん縮などの重い副作用をおこすおそれがあります。(2)タダラフィル(シルデナフィルクエン酸塩ほか),スボレキサント(オレキシン受容体拮抗薬),ロミタピドメシル酸塩(ロミタピド),チカグレロル(ADP受容体阻害薬),イブルチニブ(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬),ルラシドン塩酸塩(非定型抗精神病薬)→本剤との併用により作用が増強するおそれがあります。(3)イバブラジン塩酸塩(イバブラジン)→過度の徐脈が現れることがあります。(4)ベネトクラクス(ベネトクラクス)(再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)→ベネトクラクスの用量漸増期に併用した場合,腫瘍崩壊症候群の発現が強まるおそれがあります。(5)アナモレリン塩酸塩(アナモレリン)→副作用の発現が強まるおそれがあります。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で作用が強まる可能性がある薬剤……ジゴキシン,メチルジゴキシン(ジギタリス製剤),メトトレキサート(メトトレキサート)(メトトレキサート
[オメプラゾールのみ]ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),シロスタゾール(シロスタゾール
[オメプラゾール,ランソプラゾール]ジアゼパム(ベンゾジアゼピン系安定薬),フェニトイン(フェニトイン),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか
(2)本剤との併用で作用が弱まる可能性がある薬剤……イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),ゲフィチニブ(EGFR遺伝子変異陽性がん治療薬),[ランソプラゾール]ボスチニブ水和物(イマチニブ抵抗性がん治療薬)(可能な限り併用を避ける),ニロチニブ塩酸塩水和物(イマチニブ抵抗性がん治療薬),エルロチニブ塩酸塩(EGFR遺伝子変異陽性がん治療薬),アカラブルチニブ(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬),セリチニブ(ALK融合遺伝子陽性がん治療薬),ダサチニブ水和物(イマチニブ抵抗性がん治療薬),ダコミチニブ水和物(EGFR遺伝子変異陽性がん治療薬),ラパチニブトシル酸塩水和物(ラパチニブトシル酸塩水和物),カプマチニブ塩酸塩水和物(MET遺伝子変異陽性がん治療薬),テオフィリン(テオフィリン),[オメプラゾール]ネルフィナビルメシル酸塩(エイズ治療薬(2)),クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレル),エルロチニブ塩酸塩(EGFR遺伝子変異陽性がん治療薬),[ラベプラゾールナトリウム]水酸化アルミニウムゲル含有制酸剤,水酸化マグネシウム含有制酸剤(制酸剤

海外評価 解説

  • 5点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27