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あるけらんじょうちゅうよう

アルケラン静注用

注射薬

処方薬情報の見方

種別

注射薬

大分類/中分類

がんに使われる注射薬/アルキル化剤

解説タイトル

メルファラン

一般名 解説

メルファラン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

注射用剤 / 50mg 1瓶(溶解液付) 6,266.00円

製薬会社 解説

サンドファーマ=サンド

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

ナイトロジェンマスタード系薬剤

規制 解説

毒薬

使用量と回数 解説

識別コード 解説

その他 解説

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

白血病,悪性リンパ腫,多発性骨髄腫,小児固形腫瘍における造血幹細胞移植時の前処置

解説 解説

アルキル化剤の中でも,血液がんの一種である多発性骨髄腫に効く薬で,骨髄腫に伴う貧血症状を改善し,倦怠感・腰痛などの症状を和らげます。また,乳がんや卵巣がんの手術後の再発予防を目的に,補助療法として使われることもあります。

使用上の注意

警告 解説

(1)本剤は強い骨髄機能抑制作用を持つ薬剤で,本剤を前処置剤として用いた造血幹細胞移植の後,感染症をおこして死亡した例が認められています。
(2)本剤は,緊急時に十分に措置できる医療施設で,造血幹細胞移植に十分な知識と経験を持つ医師に,本剤の有効性・危険性を十分に聞き・たずね,同意してから受けなければなりません。

基本的注意 解説

(1)使用してはいけない場合……重い感染症の合併/本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に使用すべき場合……腎機能障害/肝機能障害/心機能障害(特にアントラサイクリン系薬剤(アントラサイクリン系抗生物質)など心毒性を持つ薬剤による前治療歴)/感染症の合併/高齢者
(3)定期検査……本剤の使用中は,定期的に血液,肝機能,腎機能などの検査,尿量のチェック,感染症予防のための処置(抗感染症薬など)を受ける必要があります。
(4)尿量の増加……本剤の使用に際しては,水分を十分にとって尿量の増加をはかってください。
(5)避妊……妊娠する可能性のある女性,およびパートナーが妊娠する可能性のある男性は,適切な避妊を行ってください。妊娠中に本剤を使用する場合,または本剤を使用中に妊娠した場合は,胎児に異常(死亡および催奇形性など)が生じる可能性があります。
(6)無月経,不妊症……(1)女性が使用すると,卵巣機能抑制により一時的または永久的な無月経・不妊症に陥る可能性が高いとの報告があります。(2)男性でも,一時的または永久的な不妊症をおこす可能性があります。
(7)二次発がん……アルキル化剤(メルファランを含む)の使用で,急性白血病が発生したとの報告があります。
(8)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ使用。
・授乳婦での安全性:使用するときは授乳を中止。
・低出生体重児,新生児,乳児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)感染症,出血。(2)ショック,アナフィラキシー,心停止。(3)悪心・嘔吐,下痢,口内炎,粘膜炎,直腸潰瘍。(4)肝機能障害,黄疸。急激な体重増加や有痛性の肝腫大などを伴う肝中心静脈閉塞(症)。(5)心筋症,不整脈。(6)肺線維症,間質性肺炎。(7)溶血性貧血。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)おこることがある副作用……アレルギー症状(じん麻疹,斑状丘疹性皮疹,かゆみ,むくみ)/食欲不振/脱毛/温熱感,刺痛感/乏尿/卵巣機能不全,月経異常,けいれん
(2)検査などでわかる副作用……腎機能障害(BUN上昇,クレアチニン上昇など)

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると腎機能障害がおこることがある薬剤……シクロスポリン(シクロスポリン),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか
(2)本剤との併用で出血性腸炎を強めるおそれがある薬剤……ナリジクス酸→小児の死亡例があります。

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27