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めふぁきん

メファキン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の薬/寄生虫・原虫用の薬

解説タイトル

抗マラリア薬(1)

一般名 解説

メフロキン塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 275mg 1錠 784.40円

製薬会社 解説

久光

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

抗マラリア薬

規制 解説

使用量と回数 解説

処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

275mg 包装コード:HP 015

その他 解説

保険収載年:2001/6

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

マラリア

解説 解説

マラリアは,マラリア原虫を保有しているハマダラカに刺されることで感染し,発熱,寒け,頭痛,嘔吐,関節痛などの症状が現れる急性の感染症です。全世界では年間数億人が感染し,数十万人が死亡し,日本では年間数十人が輸入感染で発症しています。
メフロキンは,4-キノリンメタノールの誘導体で,マラリアの予防と治療の両方に用いられます。

使用上の注意

警告 解説

 本剤を予防に用いる場合には,現地のマラリア汚染状況も踏まえて,本剤の必要性を慎重に検討しなければなりません。

基本的注意 解説

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分または類似化合物(キニーネなど)に対するアレルギーの前歴/てんかん,またはその前歴/精神病またはその前歴/キニーネ,ハロファントリン(国内未承認)の服用中/妊婦または妊娠している可能性のある人,低出生体重児,新生児,乳児
(2)慎重に服用すべき場合……腎機能障害/肝機能障害/心臓の伝導障害
(3)有効性・安全性……本剤は国内では比較臨床試験が実施されていません。一般臨床試験において,少数例で有効性と安全性が検討された薬剤です。
(4)服用法……本剤は空腹時を避けて,大量の水(150mL以上)で服用してください。
(5)予防のための服用……(1)マラリア予防のためには,目的地到着1週間前より4分の3~1錠を1週間おき(同じ曜日)に服用します。流行地域を離れた後も,たとえ滞在日数が短くても,4週間は服用してください。(2)マラリア予防の第一は,マラリア媒介蚊に刺されないことです。防虫スプレーや肌を露出しない服装,防虫剤を染み込ませた蚊帳(かや)の使用も効果があるとされています。
(6)危険作業など……服用すると,めまい,平衡感覚障害,精神神経障害がおこることがあるので,服用後少なくとも4週間は自動車の運転などに従事しないでください。また,ジェットコースターなどの動きの激しい乗物へは乗らないようにしてください。
(7)飲料……(1)アルコールは,本剤による中枢毒性を強める可能性,アルコールの代謝阻害による急性アルコール精神病発症の可能性があり,幻覚,幻聴,妄想,自殺願望などが現れることがあります。服用中は禁酒してください。(2)グレープフルーツジュースは,本剤の血中濃度を変動させる可能性があるので,服用中は飲まないでください。
(8)避妊……妊娠する可能性のある人は,服用中および服用終了後3カ月までは避妊してください。
(9)動物実験……ラットの実験で網膜の変性・むくみ,水晶体の混濁,また精巣上体の萎縮・変性,前立腺の萎縮,授胎率の低下が報告されています。
(10)その他……
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。(2)けいれん,錯乱・幻覚・妄想。(3)肺炎,呼吸困難。(4)循環不全,心ブロック。(5)脳症。(6)肝炎。(7)外国で,類似薬のクロロキンで,呼吸抑制,循環不全,ショック,けいれん,ミオパシー,視野欠損,網膜障害が報告されています。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(じん麻疹,発疹,多形紅斑,かゆみ,潮紅)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……めまい,頭痛,ふらつき,平衡障害,異常感覚,抑うつ状態,不安,傾眠,無気力,感情不安定,落ち着きのなさ,神経症,筋肉痛,筋痙直(けいちょく),関節痛,ニューロパシー,不眠,行動障害,ふるえ,パニック発作,協調異常,末梢神経障害,末梢性運動障害,精神病様症状,睡眠障害,魔夢,異夢,健忘,偏執反応/視力障害,聴力低下,霧視,耳鳴り,前庭障害/吐きけ,嘔吐,腹部膨満,胃部不快感,下痢,腹痛,食欲不振,唾液増加,胃痛,便秘,消化不良,舌のむくみ,歯肉の腫れ,潰瘍性口内炎/心悸亢進,徐脈,不整脈,期外収縮,房室ブロック,心房細動,頻脈/脱毛,脱力感,関節炎,アキレス腱炎,顔面のむくみ,胸痛,多汗,倦怠感,失神,無力,疲労,発熱,悪寒,鼻出血
(3)検査などでわかる副作用……低血圧,高血圧/好酸球上昇,フィブリノーゲン上昇,白血球増多・減少,血小板減少/AST・ALT・LDH・TTT・ZTT・LAP上昇/BUN下降,血沈上昇,CK上昇,トリグリセリド上昇

併用してはいけない薬 解説

(1)キニーネおよび類似化合物(キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),クロロキン(国内未承認)など)→急性脳症候群,暗赤色尿,呼吸困難,貧血,溶血がおこることがあります。(2)ハロファントリン(国内未承認)→致死的なQTc間隔の延長が現れることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると不整脈など心血管系に障害を及ぼす可能性がある薬剤……抗不整脈薬,カルシウム拮抗薬(カルシウム拮抗薬),ベーター・ブロッカー(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの)),抗ヒスタミン薬,フェノチアジン系誘導体(フェノチアジン系薬剤),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬
(2)本剤との併用で作用が強まる可能性がある薬剤……ジゴキシン(ジギタリス製剤
(3)本剤との併用で作用が弱まる薬剤……抗てんかん薬
(4)本剤との併用で効果に変化が現れるおそれがある薬剤……CYP3A4酵素阻害作用のある薬剤(シメチジン(ヒスタミンH2受容体拮抗薬),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),リトナビル(エイズ治療薬(2)),マクロライド系抗生物質(マクロライド)),CYP3A4酵素誘導作用を持つ薬剤(デキサメタゾン(副腎皮質ステロイド薬),リファンピシン(リファンピシン),フェノバルビタール(バルビツール酸誘導体))
(5)本剤との併用で作用が弱まるワクチン……経口腸チフス生ワクチン(国内未承認),狂犬病ワクチン(HDCV:国内未承認)

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • C

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27