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内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

内分泌疾患の薬/糖尿病の内服薬

解説タイトル

糖尿病治療薬(ビグアナイド系)

一般名 解説

ブホルミン塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 50mg 1錠 9.80円

製薬会社 解説

日医工

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

糖尿病用薬(ビグアナイド系)

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日100mgより開始し,2~3回に分けて服用。1日最大150mg。

識別コード 解説

50mg 包装コード:NN 113 本体コード:NN 113

その他 解説

保険収載年:1968/12

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

2型糖尿病((1)食事療法・運動療法のみの治療,(2)食事療法・運動療法に加えてスルフォニルウレア系糖尿病薬(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系))の服用によっても十分な効果が得られない場合に限る)/[メトホルミン塩酸塩のみの適応症]多のう胞性卵巣症候群における排卵誘発,多のう胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激→ただし,肥満,耐糖能異常,またはインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る。

解説 解説

ビグアナイド系は,中東原産のマメ科のガレガから発見されたグアニジン誘導体から開発された薬剤です。インスリン抵抗性改善薬の一つで,肝臓での糖新生の抑制,小腸からの糖吸収の抑制,末梢組織でのインスリン感受性の改善などの作用によって血糖値を下げます。
また,メトホルミン塩酸塩は,「多のう胞性卵巣症候群における排卵誘発」「多のう胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激」を適応症として,2022年9月,不妊治療薬としても承認されました(ジェネリックのメトホルミン塩酸塩を除く,2023年3月31日現在)。不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用されます。

使用上の注意

警告 解説

(1)重い乳酸アシドーシスをおこすことがあるので,乳酸アシドーシスをおこしやすい人は服用してはいけません。
(2)腎機能障害または肝機能障害のある人,高齢者が服用する場合には,定期的に腎機能・肝機能の検査を受けなければなりません。特に75歳以上の高齢者は十分に注意。

基本的注意 解説

*メトホルミン塩酸塩(メトグルコ)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……乳酸アシドーシスをおこしやすい以下の患者→乳酸アシドーシスの前歴,重度の腎機能障害(eGFR30mL/分/1.73m2未満)または透析している人(腹膜透析を含む),重度の肝機能障害,心血管系・肺機能に高度の障害(ショック,心不全,心筋梗塞,肺塞栓など)のある人およびその他の低酸素血症を伴いやすい状態にある人/脱水症・脱水状態が懸念される人(下痢,嘔吐などの胃腸障害,経口摂取が困難など),過度のアルコール摂取者/重症ケトーシス,糖尿病性昏睡または前昏睡,1型糖尿病/重症感染症,手術前後,重い外傷/栄養不良状態,飢餓状態,衰弱状態,脳下垂体機能不全,副腎機能不全/本剤の成分またはビグアナイド系薬剤に対するアレルギーの前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……低血糖をおこすおそれのある以下の人・状態→不規則な食事摂取,食事摂取量の不足,激しい筋肉運動/軽度~中等度の腎機能障害/軽度~中等度の肝機能障害/感染症/高齢者
(3)乳酸アシドーシス・低血糖対策……(1)服用すると,まれに重い乳酸アシドーシス,低血糖をおこすことがあります。処方医から指示された乳酸アシドーシス・低血糖に関する注意をきちんと守ってください。特に高所作業や自動車の運転などに従事している人は注意が必要です。(2)乳酸アシドーシスとは,血中乳酸値の上昇,乳酸・ピルビン酸比の上昇,血液pHの低下などを示す病態で予後不良のことが少なくありません。初期症状としては下痢,悪心,食欲不振,消化不良,嘔吐,腹痛などの胃腸症状,その他,全身倦怠感,筋肉痛,過呼吸などが多くみられます。これらの症状が現れた場合には直ちに処方医に連絡してください。(3)低血糖に対しては,平素からショ糖(砂糖の主成分)やブドウ糖を持ち歩き,脱力感,高度の空腹感,発汗などの症状が現れたら,すぐに服用してください。本剤の服用によって症状が現れたら通常はショ糖を服用し,α-グルコシダーゼ阻害薬(食後過血糖改善薬)(アカルボース,ボグリボース,ミグリトール)を併用している場合にはブドウ糖を服用します。
(4)脱水症状……脱水がおこると乳酸アシドーシスが現れることがあります。利尿作用のある薬剤(利尿薬,選択的SGLT2阻害薬(選択的SGLT2阻害薬)など)との併用時には,特に脱水に注意してください。口渇,尿量の減少,頭痛,全身倦怠感,食欲不振,めまい,吐きけ・嘔吐などの脱水症状が現れた場合には直ちに処方医に連絡してください。
(5)ヨード造影剤……本剤の服用中にヨード造影剤を服用してCTなどの検査を行うと,乳酸アシドーシスをおこすことがあります。検査を受けるときは必ず本剤を服用していることを医師に伝えてください。ヨード造影剤の服用後48時間は本剤を服用してはいけません。
(6)過度のアルコール摂取……過度の飲酒は乳酸アシドーシスをおこすことがあるので,服用中は節酒・禁酒を心がけてください。
(7)卵巣過剰刺激症候群……本剤との関連は明確ではありませんが,本剤を用いた不妊治療により卵巣過剰刺激症候群が現れることがあるので,自覚症状(下腹部痛,下腹部緊迫感,悪心,腰痛など),急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師などに相談してください。なお,「多のう胞性卵巣症候群における排卵誘発」に本剤を用いた場合,卵巣過剰刺激の結果として多胎妊娠の可能性があります。
(8)妊娠する可能性のある人……不妊治療の場合,妊娠初期の服用を避けるため以下の対応を行います。(1)各治療周期における本剤服用開始前に妊娠していないことを確認すること。(2)「多のう胞性卵巣症候群における排卵誘発」においては,本剤服用前少なくとも1カ月間および治療期間中は基礎体温を必ず記録し,排卵誘発の有無を観察すること。(3)排卵後または採卵後に服用を継続することがないよう,医師から指示された服用中止時期を守ること。
(9)その他……
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児(10歳未満)での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)乳酸アシドーシス(胃腸症状,倦怠感,筋肉痛,過呼吸など)。(2)低血糖症状(初期症状:脱力感,高度の空腹感,発汗など)。(3)肝機能障害,黄疸。(4)横紋筋融解症(筋肉痛,脱力感など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……下痢,悪心,食欲不振,消化不良,嘔吐,腹痛,腹部膨満感,便秘,胃炎,胃腸障害,放屁増加/味覚異常,頭重,頭痛,むくみ,全身倦怠感,空腹感,眠け,めまい・ふらつき,動悸,発汗,脱力感,筋肉痛
(3)検査などでわかる副作用……貧血,白血球増加,好酸球増加,白血球減少,血小板減少/肝機能異常/BUN上昇,クレアチニン上昇/乳酸上昇,CK上昇,血中カリウム上昇,血中尿酸増加,ケトーシス/ビタミンB12減少

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると血糖降下作用が強まる薬剤……糖尿病用薬(インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤)),スルフォニルウレア系薬剤(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)),速効型インスリン分泌促進薬(速効型食後血糖降下薬),α-グルコシダーゼ阻害薬(食後過血糖改善薬),チアゾリジン系薬剤(ピオグリタゾン塩酸塩),DPP-4阻害薬(選択的ジペプチジルペプチターゼ(DPP)-4阻害薬),GLP-1受容体作動薬(糖尿病治療薬(2)(インクレチン関連製剤)),選択的SGLT2阻害薬(選択的SGLT2阻害薬)),イメグリミン塩酸塩(イメグリミン),蛋白同化ステロイド(蛋白同化ステロイド薬),アスピリンなどサリチル酸系薬剤(アスピリン),ベーター・ブロッカー(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))(ベーター・ブロッカー(適応症が狭心症と高血圧のもの)),モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き
(2)併用すると血糖降下作用が弱まる薬剤……アドレナリン,副腎皮質ステロイド薬(副腎皮質ステロイド薬),甲状腺ホルモン(甲状腺製剤),卵胞ホルモン(卵胞ホルモン),利尿薬,ピラジナミド,イソニアジド(イソニアジド),ニコチン酸(その他のビタミンB群),フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤
(3)併用すると乳酸アシドーシスをおこすことがある薬剤……ヨード造影剤,腎毒性の強い抗生物質(ゲンタマイシンなど),利尿作用を有する薬剤(利尿薬,選択的SGLT2阻害薬(選択的SGLT2阻害薬)など)
(4)併用すると本剤の作用が強まるおそれがある薬剤……シメチジン(ヒスタミンH2受容体拮抗薬),ドルテグラビルナトリウム(エイズ治療薬(3)),ビクテグラビルナトリウム(エイズ治療薬(3)),バンデタニブ(バンデタニブ
(5)特に併用初期に消化器症状が多く現れる傾向が認められている薬剤……イメグリミン塩酸塩(イメグリミン

海外評価 解説

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プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27