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エストリオール

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

婦人科の薬/女性用ホルモン剤

解説タイトル

卵胞ホルモン

一般名 解説

エストリオール
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 1mg 1錠 10.10円

製薬会社 解説

富士製薬

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

女性ホルモン

規制 解説

使用量と回数 解説

1回0.1~1mgを1日1~2回。老人性骨粗鬆症の場合は,1回1mgを1日2回。

識別コード 解説

1mg 包装コード:FJ 02 1mg 本体コード:FJ 02

その他 解説

保険収載年:1961/12

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[結合型エストロゲンの適応症]卵巣欠落症状,卵巣機能不全症,更年期障害,腟炎(老人,小児および非特異性),機能性子宮出血
[エストリオールの適応症]更年期障害,腟炎(老人,小児および非特異性),子宮頸管炎ならびに子宮腟部びらん/老人性骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
[エチニルエストラジオールの適応症]閉経後の末期乳がん(男性ホルモン療法に抵抗を示す場合)/前立腺がん
[エストラジオールの適応症]更年期障害および卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(ホットフラッシュ,発汗)・腟萎縮症状/閉経後骨粗鬆症/生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整/凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期

解説 解説

卵胞ホルモンは,主として卵巣と胎盤でつくられますが,一部は副腎や男性の睾丸によってもつくられます。子宮発育不全,無月経,月経不順,子宮不正出血,老人性腟炎などの卵巣機能不全による障害や,更年期障害の諸症状に処方されます。エチニルエストラジオールのみは,閉経後の末期乳がん,および前立腺がんが適応症です。
エストラジオールは,2022年に不妊治療薬として保険適応となりました。不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで,本剤の使用により予想されるリスクおよび注意すべき症状について,あらかじめ説明を受け,納得したのち治療が始まります。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*結合型エストロゲン(プレマリン),エストリオール(エストリール)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳がん,子宮内膜がん)およびその疑いのある人/乳がんの前歴/血栓性静脈炎・肺塞栓症またはその前歴/動脈性の血栓塞栓疾患(例えば冠動脈性心疾患,脳卒中)またはその前歴/妊婦または妊娠している可能性のある人/重い肝機能障害/診断の確定していない異常性器出血/未治療の子宮内膜増殖症/[結合型エストロゲンのみ]本剤の成分に対するアレルギーの前歴
(2)慎重に服用すべき場合……子宮内膜症/子宮筋腫/心疾患またはその前歴/腎疾患またはその前歴/肝機能障害(重い肝機能障害を除く)/てんかん/糖尿病/全身性エリテマトーデス/手術前4週以内または長期臥床状態/乳がんの家族素因が強い人,乳房結節のある人,乳腺症のある人,乳房X線像に異常がみられた人/思春期前の少女/[結合型エストロゲンのみ]片頭痛のある人/[エストリオールのみ]骨成長が終了していない可能性のある人
(3)定期検査……服用中は,定期的に乳房検診,婦人科検診を受ける必要があります。
(4)血栓症……本剤を服用すると血栓症が現れることがあります。下肢の疼痛・むくみ,突然の呼吸困難,息切れ,胸痛,中枢神経症状(めまい,意識障害,四肢麻痺など),急性視力障害などの初期症状が現れたら,ただちに処方医へ連絡してください。
(5)肝腫瘍……[結合型エストロゲン]長期服用により,肝腫瘍が発生したとの報告があります。
(6)ホルモン補充療法(HRT)とがんなど各種疾患の危険性……本剤(卵胞ホルモン剤)および黄体ホルモン剤(黄体ホルモン),卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤による治療をホルモン補充療法(HRT)といいます。さまざまな臨床試験や疫学調査において,本剤を服用すると子宮内膜がん(子宮体がん),卵巣がんの危険性が高くなり,卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を服用すると,乳がん,冠動脈性心疾患,脳卒中(主として脳梗塞),認知症,胆のう疾患の危険性が高くなると報告されています。
(7)骨密度を測定……[エストリオール,エストラジオール]老人性骨粗鬆症あるいは閉経後骨粗鬆症の人が本剤を服用する場合は,服用後6カ月~1年後に骨密度を測定し,効果がない場合は他の療法を考慮することになります。
(8)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……[エチニルエストラジオール,エストラジオール]本剤と併用すると,本剤の効果を弱めたり,不正性器出血の発現率を増大させるおそれがあります。服用中はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないでください。
(9)その他……
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。

重大な副作用 解説

(1)下肢の痛み・むくみ,呼吸困難,胸痛,中枢神経症状(めまい,意識障害など),視力障害などを初期症状とする血栓症,血栓塞栓症(四肢,肺,心,脳,網膜など)。
[エチニルエストラジオールのみ](2)心不全,狭心症。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,じん麻疹,かゆみ,血管浮腫など)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……ナトリウムや体液の貯留(むくみ,体重増加など)
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……帯下(たいげ)(おりもの)の増加,不正出血,経血量の変化/乳房痛,乳房緊満感/腹痛,悪心・嘔吐,食欲不振,膵炎/色素沈着,脱毛/頭痛,めまい/脱力感,全身熱感/呼吸困難
(4)検査などでわかる副作用……AST・ALT・AL-P上昇/血圧低下

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……血糖降下薬(グリベンクラミド・グリクラジド・アセトヘキサミドなど(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)))
[結合型エストロゲン]
(2)併用すると本剤の作用が強まる可能性がある薬剤……イプリフラボン(イプリフラボン
(3)本剤との併用で作用が強まるおそれがある薬剤……副腎皮質ホルモン(プレドニゾロン(副腎皮質ステロイド薬)など)
(4)本剤との併用で作用が抑制されるおそれがある薬剤……ソマトロピン(ヒト成長ホルモン製剤(1)),ソムアトロゴン(ヒト成長ホルモン製剤(3)

海外評価 解説

  • 4点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27