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かばさーる

カバサール

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

その他の循環器系の薬/パーキンソン症候群の薬

解説タイトル

カベルゴリン

一般名 解説

カベルゴリン
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 0.25mg 1錠 46.70円
錠剤 / 1mg 1錠 148.20円

製薬会社 解説

ファイザー

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

バッカクアルカロイド(抗パーキンソン病薬)

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

パーキンソン病の場合,1日1回0.25mgから開始し,2週目には1日1回0.5mgとし,1週間ごとに0.5mgずつ増量。最大1日1回3mg。その他の場合は,処方医の指示通りに服用。

識別コード 解説

1mg 包装コード:1mg:701 本体コード:701
25mg 包装コード:0.25mg:C. 本体コード:C.

その他 解説

保険収載年:1999/8

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

パーキンソン病/乳汁漏出症,高プロラクチン血性排卵障害,高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)/産褥性乳汁分泌抑制/生殖補助医療に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制(0.25mgのみ)

解説 解説

カベルゴリンは,ペルゴリドメシル酸塩(ペルゴリドメシル酸塩),ブロモクリプチンメシル酸塩(乳汁分泌異常症治療薬)と同じようにバッカクアルカロイド製剤です。
パーキンソン病では,脳内の神経伝達物質の一つドパミンが不足しています。本剤は,神経細胞のドパミンの受容体を刺激してドパミンの量を増やし,パーキンソン病の改善を図ります。パーキンソン病の治療において,非バッカクアルカロイド製剤で治療効果が不十分,または副作用に耐えられないと考えられる場合にのみ使用されることになっています。
また本剤には,プロラクチンというホルモンの分泌を抑制する作用があり,高プロラクチン血症にも使われます。プロラクチンは産後に母乳を分泌させたり,授乳中に妊娠しないように排卵を止める働きをするホルモンですが,産後でもないのに多量に分泌してしまう病気が高プロラクチン血症で,排卵障害や無月経,乳汁漏出症などが現れ,不妊の原因にもなります。さらに,2022年9月に「生殖補助医療(不妊治療)に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制」も適応となりました。不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで,この症候群の発症リスクが高いと判断される人に対してのみ使用されます。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*カベルゴリン(カバサール)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……バッカク製剤に対するアレルギーの前歴/心臓弁膜の病変(心臓弁尖肥厚,心臓弁可動制限およびこれらに伴う狭窄など)またはその前歴/妊娠中毒症/産褥期高血圧
(2)慎重に服用すべき場合……高度の肝機能障害またはその前歴/胸膜炎・胸水・胸膜線維症・肺線維症・心膜炎・心のう液貯留・後腹膜線維症またはその前歴/消化性潰瘍や消化管出血またはその前歴/精神病またはその前歴/低血圧症/重い心血管障害またはその前歴/レイノー病/下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し視力障害などの著明な高プロラクチン血性下垂体腺腫の人/高齢者
(3)女性……(1)長期に連用するとプロラクチン分泌が抑制され,婦人科的な異常がおこることがあるため,定期的に婦人科検査を受ける必要があります。(2)妊娠を希望する人が服用する場合は妊娠を早期に確認するため,定期的に妊娠反応などの検査を受ける必要があります。妊娠を望まない人は避妊をしてください。
(4)氷罨(ひょうあん)法……本剤を産褥性乳汁分泌抑制のために服用するときには,場合によって氷罨法(氷などで冷やす)などの補助的方法を併用することがあります。
(5)発がん性……本剤の類薬の動物実験で,長期大量投与により子宮腫瘍がみられたとの報告があります。
(6)減量・中止……パーキンソン病の治療で本剤の減量または中止が必要な場合は,少しずつ減らしていくことが必要です。本剤の急激な減量・中止により,悪性症候群を誘発することがあります。また,ドパミン受容体作動薬の急激な減量・中止により,薬剤離脱症候群(無感情,不安,うつ,疲労感,発汗,疼痛などの症状を特徴とする)が現れることがあります。
(7)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。
(8)危険作業は中止……本剤を服用すると,前兆のない突発的睡眠,傾眠,起立性低血圧などがおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(9)その他……
・妊婦での安全性:服用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。授乳を望む人は服用しないこと。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)悪性症候群(高熱,意識障害,高度の筋硬直,不随意運動,ショック症状など)。(2)幻覚,妄想,せん妄,失神,錯乱。(3)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(4)胸膜炎,心のう液貯留,胸水,胸膜線維症,肺線維症,心膜炎。(5)前兆のない突発的睡眠。(6)肝機能障害,黄疸。(7)狭心症,肢端紅痛(したんこうつう)症。(8)心臓弁膜症。(9)後腹膜線維症(背部痛,下肢浮腫,腎機能障害)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[パーキンソン病の場合]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,顔のほてり,かゆみ,紅斑,顔面浮腫,じん麻疹)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……吐きけ・悪心,食欲不振,胃部不快感,口渇,嘔吐,便秘,下痢,胃のもたれ感,口内炎,腹痛,胃痛,胸やけ,胃炎/ふらつき,傾眠,興奮,不眠,不安,抑うつ,徘徊(はいかい)などの精神症状,めまい,頭重感,頭痛,ジスキネジア,睡眠時ミオクローヌスなどの神経症状,攻撃性,病的性欲亢進,病的賭博,薬剤離脱症候群(無感情,不安,うつ,疲労感,発汗,疼痛など)/立ちくらみ,動悸,むくみ,胸部不快感,胸痛,指の血管れん縮/息苦しさ/排尿障害,尿失禁/倦怠感,筋肉痛,発汗,脱毛,下肢のけいれん,無力症
(3)検査などでわかる副作用……起立性低血圧,血圧低下,高血圧/赤血球減少,血色素(ヘモグロビン)減少,ヘマトクリット減少,白血球減少・増加,血小板減少/CK上昇,総コレステロール上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると血圧降下作用が強まることがある薬剤……血圧降下薬
(2)併用すると相互に作用が弱まるおそれがある薬剤……ドパミン拮抗薬(フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤)(クロルプロマジン塩酸塩など),ブチロフェノン系薬剤(ブチロフェノン系薬剤)(ハロペリドールなど),メトクロプラミド(メトクロプラミド
(3)併用すると本剤の副作用が強まる可能性がある薬剤……マクロライド系抗生物質(クラリスロマイシン(マクロライド))

海外評価 解説

  • 6点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説

  • PC
  • B

[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27