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あすぺのん

アスペノン

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

心臓病と不整脈の薬/不整脈の薬

解説タイトル

アプリンジン

一般名 解説

アプリンジン塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

カプセル剤 / 10mg 1カプセル 26.60円
カプセル剤 / 20mg 1カプセル 41.20円

製薬会社 解説

バイエル

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

不整脈治療薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日40mgから開始,効果が不十分な場合は60mgまで増量し,1日2~3回に分けて服用。

識別コード 解説

10mg 包装コード:MPI 220:10mg 本体コード:MPI 220
20mg 包装コード:MPI 221:20mg 本体コード:MPI 221

その他 解説

保険収載年:1987/3

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

頻脈性不整脈で他の抗不整脈薬が使用できないか,または無効の場合

解説 解説

抗不整脈薬は,作用の違いからクラスⅠ~Ⅳの4群に分類され,そのうちクラスⅠはさらにⅠa,Ⅰb,Ⅰcに分けられています(ヴォーン・ウィリアムズ分類)。クラスⅠの薬剤は,細胞膜にあるナトリウムの出入り口(チャネル)に作用して不整脈を改善する薬(ナトリウムチャネル阻害薬)です。
本剤は,クラスⅠaのジソピラミドリン酸塩(ピリジンメタノール系抗不整脈薬),キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),プロカインアミド塩酸塩(プロカインアミド塩酸塩),アジマリン,シベンゾリンコハク酸塩(シベンゾリンコハク酸塩)などと,Ⅰbのリドカインやメキシレチン塩酸塩(メキシレチン塩酸塩)などとの中間の薬であるといわれています。
クラスⅡ(ベーター・ブロッカー)のように交感神経緊張抑制作用はありません。クラスⅣのCaチャネル抑制剤などのような房室伝導抑制作用もありません。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*アプリンジン塩酸塩(アスペノン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……重い刺激伝導障害(完全房室ブロックなど)/重いうっ血性心不全/妊婦または妊娠している可能性のある人
(2)慎重に服用すべき場合……うっ血性心不全(重いうっ血性心不全を除く)または基礎心疾患(心筋梗塞,弁膜症,心筋症など)/軽度の刺激伝導障害(不完全房室ブロック,脚ブロックなど)/著しい洞性徐脈/パーキンソン症候群/血清カリウム低下/他の抗不整脈薬の服用中/重い腎機能障害/重い肝機能障害
(3)定期検査……服用中は,定期的に肝機能や血液の検査,および心電図,脈拍,血圧,心胸比の検査を受ける必要があります。特に,うっ血性心不全がある人,基礎心疾患(心筋梗塞,弁膜症,心筋症など)があって心不全をおこすおそれのある人,他の抗不整脈薬の併用者,高齢者は頻回に心電図の検査を受けることが必要です。
(4)危険作業は中止……本剤を服用すると,手指のふるえ,めまい,ふらつきなどの精神神経系症状が現れることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。なお,服用中にこれらの症状が現れたら直ちに処方医に連絡してください。
(5)その他……
・授乳婦での安全性:治療上の有益性・母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続・中止を検討。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)催不整脈(心室頻拍(トルサード・ドゥ・ポアントを含む)など)。(2)無顆粒球症(初期症状:発熱,咽頭痛,全身倦怠感など)。(3)間質性肺炎(初期症状:せき,息切れ,呼吸困難,発熱など)。(4)肝機能障害,黄疸。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……徐脈,前胸部痛,洞停止,房室ブロック,動悸,心不全/ふるえ,めまい・ふらつき,しびれ感,抑うつ症状,不眠,幻覚,眠け,頭がボーッとする,足のもつれ,沈みこむ感じ,言語障害
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……肝炎,胆汁うっ滞性肝炎/視力異常,緑視,複視/悪心・吐きけ,嘔吐,食欲不振,口渇,腹痛,消化不良,下痢,便秘/腎機能異常,排尿障害/発熱,倦怠感,頭痛,頭重感,発汗
(4)検査などでわかる副作用……AST・ALT・γ-GTP・AL-P・LDH・総ビリルビン上昇/貧血,顆粒球・白血球・血小板減少,好酸球増多/PQ・QRS・QTc延長,血圧低下/抗核抗体の陽性化,CK上昇

併用してはいけない薬 解説

併用してはいけない薬は特にありません。ただし,併用する薬があるときは,念のため処方医・薬剤師に報告してください。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると相互に作用が強まるとの報告がある薬剤……ジソピラミドリン酸塩(ピリジンメタノール系抗不整脈薬),キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),メキシレチン塩酸塩(メキシレチン塩酸塩
(2)併用すると相互に血中濃度が上昇するとの報告がある薬剤……ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬
(3)併用すると本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある薬剤……アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩),ベラパミル塩酸塩(カルシウム拮抗薬
(4)併用すると両剤の中枢神経系および心臓に対する副作用が強まる可能性が報告されている薬剤……局所麻酔薬(メピバカイン塩酸塩)

海外評価 解説

  • 1点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27