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テトラミド

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

精神神経科の薬/うつ病の薬

解説タイトル

四環系抗うつ薬

一般名 解説

ミアンセリン塩酸塩
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 10mg 1錠 11.30円
錠剤 / 30mg 1錠 31.10円

製薬会社 解説

オルガノン=第一三共

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

四環系抗うつ薬

規制 解説

使用量と回数 解説

1日30~60mgを分けて,または夕食後あるいは就寝前に1回服用。

識別コード 解説

10mg 本体コード:CT 4:☆ORGANON
30mg 本体コード:CT 7:Organon

その他 解説

保険収載年:1983/2

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

うつ病・うつ状態

解説 解説

薬剤の構造式上,ベンゼン環と呼ばれる亀甲型の環が三つ連なったものが三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬),四つ連なったものが四環系抗うつ薬です。脳内の神経細胞同士は神経伝達物質(モノアミン)を放出し,また再取り込みを行って情報をやりとりしています。うつ病になるとモノアミンのうちの意欲や活力などを伝えるセロトニン,ノルアドレナリンの量が減っていることがわかっています。
四環系のうちのマプロチリン塩酸塩は,ノルアドレナリンの再取り込みを阻害して,ミアンセリン塩酸塩とセチプチリンマイレン酸塩はα-アドレナリン受容体を遮断して,神経細胞同士の間隙(すきま)にノルアドレナリンの量を増やし,作用を強めてうつ病を改善します。四環系は,三環系に比べて治療効果は弱いとされていますが,副作用が軽く,また作用の発現が速く,持続時間が長いのが特長です。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*マプロチリン塩酸塩(ルジオミール)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/閉塞隅角緑内障/心筋梗塞の回復初期/てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの前歴/尿閉(前立腺疾患など)/モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き)の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……排尿困難/眼内圧亢進/心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍・刺激伝導障害など)などの心疾患/甲状腺機能亢進症または甲状腺ホルモン薬の服用中/躁(そう)うつ病/脳器質障害素因または統合失調症素因/衝動性が高い併存障害がある人/自殺念慮または自殺企図の既往,自殺念慮のある人/副腎髄質腫瘍(褐色細胞腫,神経芽細胞腫など)/重い肝機能障害/重い腎機能障害/低血圧/高度な慢性便秘/三環系抗うつ薬に対する過敏症/開放隅角緑内障/小児,高齢者
(3)急な減量・中止……本剤の服用量を急激に減らしたり中止したりすると,吐きけ,頭痛,倦怠感,刺激を受けやすい,情動不安,睡眠障害,筋肉のひきつりなどの離脱症状が現れることがあります。自己判断で減量や中止をしないでください。
(4)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。高熱が続き, 意識障害, 呼吸困難, 循環虚脱, 脱水症状, 急性腎障害へと移行して死亡した例が報告されています。
(5)海外での臨床試験・疫学調査結果……抗うつ薬の服用で,24歳以下の患者で自殺念慮・自殺企図の発現リスクが上昇すると報告されています。また,50歳以上の患者で骨折のリスクが上昇すると報告されています。
(6)危険作業は中止……本剤を服用すると,めまいや眠けなどがおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:未確立。服用しないことが望ましい。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳を中止。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)悪性症候群。(2)無顆粒球症。
[マプロチリン塩酸塩,ミアンセリン塩酸塩のみ](3)肝機能障害,黄疸。(4)QT延長,心室頻拍。
[マプロチリン塩酸塩のみ](5)てんかん発作。(6)横紋筋(おうもんきん)融解症(筋肉痛,脱力感など)。(7)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)。(8)腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部膨満・腹部弛緩など)から移行する麻痺性イレウス(腸閉塞)。(9)間質性肺炎・好酸球性肺炎(発熱,せき,呼吸困難,肺音異常など)。
[ミアンセリン塩酸塩のみ](10)けいれん。(11)心室細動。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(皮膚血管炎,発疹,じん麻疹,かゆみ)/紫斑,脱毛,光線過敏症/発熱
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……心悸亢進,心ブロック,頻脈,不整脈,失神/激越,ミオクローヌス,情緒不安,眠け,錐体外路(すいたいがいろ)障害:(パーキンソン様症状,ふるえ,アカシジアなど),言語障害,知覚異常,睡眠障害(不眠など),神経過敏,不安,集中力欠如(思考力低下,頭がボーッとするなど),躁状態,幻覚,陰萎,せん妄,運動失調,錯乱状態,悪夢,記憶障害,離人症/口渇,緑内障,尿閉,便秘,排尿困難,視調節障害(散瞳など),鼻閉/悪心,胃部不快感などの胃腸症状,食欲不振,腹痛,口内苦味感,味覚異常,嘔吐,異常食欲亢進,口内炎,下痢,嚥下困難/乳房肥大,乳汁漏出,体重増加/気管支けいれん/めまい,ふらつき,倦怠感,脱力感,熱感,発汗,頭痛,頭重,頻尿・夜尿,浮腫,耳鳴り,よだれ
(3)検査などでわかる副作用……血圧降下,血圧上昇,起立性低血圧,心電図異常(QT延長など)/好酸球増多,血小板減少,白血球減少,白血球増多/AST・ALT・γ-GTP・AL-P上昇

併用してはいけない薬 解説

モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬)(モノアミン酸化酵素の働き)→本剤の代謝を阻害するなどして,発汗,不穏,全身けいれん,異常高熱,昏睡などが現れることがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用するとけいれん発作をおこすことがある薬剤……フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤
(2)本剤との併用で作用が弱まることがある薬剤……副交感神経刺激薬(ピロカルピン塩酸塩(ピロカルピン塩酸塩))
(3)本剤との併用中に服用を中止するとけいれん発作がおこることがある薬剤……ベンゾジアゼピン系薬剤(ベンゾジアゼピン系安定薬)(ベンゾジアゼピン系催眠薬
(4)併用すると抗コリン作用(口渇,便秘,尿閉,視力障害,眠けなど)が現れることがある薬剤……抗コリン作用を有する薬剤(トリヘキシフェニジル塩酸塩(抗コリン性パーキンソン症候群治療薬),アトロピンなど)
(5)併用すると心血管作用(高血圧など)が強まることがある薬剤……アドレナリン作動薬(アドレナリン,ノルアドレナリン,フェニレフリン塩酸塩など)
(6)併用すると相互に作用が強まるおそれがある薬剤……アトモキセチン塩酸塩(AD/HD治療薬(2)
(7)併用すると鎮静,抗コリン作用が強まることがある薬剤……フェノチアジン系薬剤(フェノチアジン系薬剤)(レボメプロマジンマレイン酸塩など)
(8)併用すると本剤の作用が強まることがある薬剤……リスペリドン(非定型抗精神病薬),選択的セロトニン再取り込み阻害薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)(フルボキサミンマレイン酸塩,パロキセチン塩酸塩水和物など)
(9)併用すると本剤の血中濃度が上昇する可能性がある薬剤……テルビナフィン塩酸塩(テルビナフィン塩酸塩
(10)併用すると中枢神経抑制作用が強まることがある薬剤など……中枢神経抑制薬(バルビツール酸誘導体(バルビツール酸誘導体)など),全身麻酔剤(ハロタン),抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬剤(ベンゾジアゼピン系安定薬)など),サリドマイド(造血器悪性腫瘍治療薬)/アルコール
(11)併用すると降圧作用が弱まることがある薬剤……アドレナリン作動性神経遮断作用を有する降圧薬(グアネチジン硫酸塩など)
(12)本剤との併用で起立性低血圧,鎮静,口渇,霧視,運動失調などが現れることがある薬剤……ベーターブロッカー(ベーター・ブロッカー(適応症に不整脈を含むもの))(プロプラノロール塩酸塩など)
(13)併用すると過度の血糖低下がおこることがある薬剤……インスリン製剤(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤)),スルフォニルウレア系糖尿病用薬(グリベンクラミド(糖尿病治療薬(スルフォニルウレア系)))
(14)併用するとQT間隔延長,心室性不整脈などの重篤な副作用をおこすおそれがある薬剤……QT間隔延長をおこすことが知られている薬剤(スニチニブリンゴ酸塩(イマチニブ抵抗性がん治療薬),ダサチニブ水和物(イマチニブ抵抗性がん治療薬),イミプラミン塩酸塩(三環系抗うつ薬)など)
(15)併用すると以下の副作用が現れるおそれがある薬剤……ゾニサミド(ゾニサミド)→高血圧,失神,不全収縮,発汗,てんかん,動作・精神障害の変化,筋強剛など
(16)本剤の作用でけいれん閾値が低下し,けいれん状態に陥るおそれがある治療法……電気ショック療法

海外評価 解説

  • 4点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27