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スルピリド

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

精神神経科の薬/統合失調症の薬

解説タイトル

ベンズアミド系抗精神病薬

一般名 解説

スルピリド
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 / 100mg 1錠 6.40円
錠剤 / 200mg 1錠 8.00円

製薬会社 解説

日医工岐阜=日医工=武田

先発/ジェネリック 解説

ジェネリック ジェネリック医薬品

分類 解説

精神科用薬

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

統合失調症:1日300~600mgを分けて服用。1日1,200mgまで増量可。うつ病・うつ状態:1日150~300mgを分けて服用。1日600mgまで増量可。

識別コード 解説

100mg 包装コード:TYK 129 100mg 本体コード:129
200mg 包装コード:TYK 130 200mg 本体コード:130

その他 解説

保険収載年:1974/2

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[スルピリドの適応症]統合失調症,うつ病・うつ状態/(胃・十二指腸潰瘍(スルピリド))
[チアプリド塩酸塩の適応症]脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為・精神興奮・徘徊(はいかい)・せん妄の改善/特発性ジスキネジアおよびパーキンソニズムに伴うジスキネジア
[ネモナプリドの適応症]統合失調症
[スルトプリド塩酸塩の適応症]躁(そう)病,統合失調症の興奮・幻覚・妄想状態

解説 解説

スルピリドは抗精神病薬としてだけでなく,胃・十二指腸潰瘍の薬としても用いられます。チアプリド塩酸塩,ネモナプリド,スルトプリド塩酸塩はスルピリドの誘導体(化合物)です。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*スルピリド(ドグマチール),スルトプリド塩酸塩(バルネチール)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分に対するアレルギーの前歴/プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)/[スルピリドのみ]褐色細胞腫の疑いのある人/[スルトプリド塩酸塩のみ]昏睡状態/バルビツール酸誘導体(バルビツール酸誘導体)などの中枢神経抑制薬の強い影響下にある人/重症の心不全/パーキンソン病またはレビー小体型認知症/脳障害(脳炎,脳腫瘍,頭部外傷後遺症など)の疑いのある人/QT延長をおこすことが知られている薬剤(イミプラミン塩酸塩(三環系抗うつ薬),ピモジドなど)の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……心・血管疾患,低血圧,またはこれらの疑いのある人/QT延長のある人,QT延長をおこしやすい人(著しい徐脈,低カリウム血症など)/脱水・栄養不良状態などを伴う身体的疲弊のある人/不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態などの危険因子のある人/腎機能障害/高齢者/[スルピリドのみ]パーキンソ病またはレビー小体型認知症/[スルトプリド塩酸塩のみ]てんかんなどのけいれん性疾患,またはこれらの前歴/自殺企図の前歴および自殺念慮のある人/うつ状態/甲状腺機能亢進状態/褐色細胞腫の疑いがある人/肝機能障害
(3)血栓塞栓症……肺塞栓症,深部静脈血栓症などの血栓塞栓症がおこることがあります。不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態などの危険因子がある人は十分に注意して,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,むくみなどがみられたらすぐに処方医に連絡してください。
(4)かくされる嘔吐……本剤には嘔吐を抑える作用があるので,薬物中毒,腸閉塞,脳腫瘍などによる嘔吐症状をかくすことがあります。
(5)悪性症候群……本剤の服用によって悪性症候群がおこることがあります。無動緘黙(かんもく)〈緘黙=無言症〉,強度の筋強剛, 嚥下(えんげ)困難, 頻脈, 血圧の変動, 発汗などが発現し,引き続いて発熱がみられたら, 服用を中止して体を冷やす, 水分を補給するなどして,ただちに処方医へ連絡してください。高熱が続き, 意識障害, 呼吸困難, 循環虚脱, 脱水症状, 急性腎障害へと移行して死亡した例が報告されています。
(6)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,めまいなどがおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。
・小児での安全性:未確立。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

[スルピリド](1)悪性症候群。(2)けいれん。(3)QT延長,心室頻拍。(4)無顆粒球症,白血球減少。(5)肝機能障害,黄疸。(6)長期服用による口周部などの不随意運動(遅発性ジスキネジア)。(7)肺塞栓症,静脈血栓症などの血栓塞栓症(息切れ,胸痛,四肢の疼痛,むくみなど)。
[チアプリド塩酸塩](1)悪性症候群。(2)昏睡。(3)けいれん。(4)QT延長,心室頻拍。
[ネモナプリド](1)悪性症候群。(2)無顆粒球症,白血球減少。(3)肝機能障害,黄疸。(4)肺塞栓症,静脈血栓症などの血栓塞栓症(息切れ,胸痛,四肢の疼痛,むくみなど)。
[スルトプリド塩酸塩](1)悪性症候群。(2)麻痺性イレウス(腸管麻痺:食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満・弛緩,腸内容物のうっ滞など)。(3)けいれん。(4)長期服用による口周部などの不随意運動(遅発性ジスキネジア)。(5)QT延長,心室頻拍。(6)無顆粒球症,白血球減少。(7)肺塞栓症,静脈血栓症などの血栓塞栓症(息切れ,胸痛,四肢の疼痛,むくみなど)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

[スルピリド]
(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(発疹,かゆみ)/むくみ
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……胸内苦悶,頻脈/錐体外路(すいたいがいろ)症状:パーキンソン症候群(ふるえ,筋強剛,流涎(りゅうぜん)(よだれ)など),ジスキネジア(舌のもつれ,言語障害,頸筋捻転,眼球回転,注視けいれん,嚥下困難など),アカシジア(静坐不能)/乳汁分泌,女性化乳房,月経異常,射精不能,乳房腫脹,勃起不全/睡眠障害,不穏,焦燥感,眠け,頭痛,頭重,めまい,浮遊感,興奮,躁転,躁状態,しびれ,運動失調,物忘れ,ぼんやり,徘徊,多動,抑制欠如,無欲状態/悪心,嘔吐,口渇,便秘,食欲不振,腹部不快感,下痢,胸やけ,腹痛,食欲亢進/視力障害,眼球冷感・重感,眼のちらつき/体重増加,脱力感,倦怠感,排尿困難,性欲減退,頻尿,腰痛,肩こり,熱感,発熱,発汗,鼻閉
(3)検査などでわかる副作用……血圧降下/心電図異常,血圧上昇/AST・ALT・AL-Pなどの上昇

併用してはいけない薬 解説

[スルトプリド塩酸塩]QT延長をおこすことが知られている薬剤(イミプラミン塩酸塩(三環系抗うつ薬),ピモジドなど)→QT延長,心室性不整脈などの重い副作用をおこすおそれがあります。

注意して併用すべき薬

[スルピリド,スルトプリド塩酸塩]
(1)併用すると相互に中枢神経抑制作用が強まることがある薬剤・薬物……中枢神経抑制薬(バルビツール酸誘導体(バルビツール酸誘導体)など),麻酔薬/アルコール(飲酒)
(2)併用すると相互に作用が弱まることがある薬剤……ドパミン作動薬(レボドパ(ドパミン前駆物質(レボドパ))など)
[スルピリド]
(1)併用するとQT延長・心室性不整脈などの重篤な副作用をおこすおそれがある薬剤……QT延長をおこすことが知られている薬剤(イミプラミン塩酸塩(三環系抗うつ薬),ピモジドなど)
(2)本剤との併用で悪心・嘔吐,食欲不振症状を不顕性化する(かくす)おそれがある薬剤……ジギタリス製剤(ジゴキシン(ジギタリス製剤)など)
(3)併用すると内分泌機能異常,錐体外路症状が現れやすくなる薬剤……ベンズアミド系薬剤(メトクロプラミド(メトクロプラミド),チアプリド塩酸塩(ベンズアミド系抗精神病薬)など),フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン塩酸塩(フェノチアジン系薬剤)など),ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール(ブチロフェノン系薬剤)など)
[スルトプリド塩酸塩]
(1)併用すると重篤な血圧低下をおこすことがある薬剤……アドレナリン

海外評価 解説

  • 4点
  • 英
  • 米
  • 独
  • 仏

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

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データ更新日:2023/09/27