お薬検索

ひだんとーるえふはいごうじょう

ヒダントールF配合錠

内服薬

処方薬情報の見方

種別

内服薬

大分類/中分類

精神神経科の薬/けいれん・てんかんの薬

解説タイトル

フェニトイン

一般名 解説

フェニトイン配合剤
この薬の先発薬・後発薬を全て見る

剤形/保険薬価 解説

錠剤 /  1錠 5.90円

製薬会社 解説

藤永=第一三共

先発/ジェネリック 解説

先発品

分類 解説

抗けいれん・てんかん薬(ヒダントイン系)

規制 解説

劇薬

使用量と回数 解説

1日6~12錠(複合アレビアチンの場合は1~4錠)を分けて服用。

識別コード 解説

包装コード:F 本体コード:F

その他 解説

保険収載年:1953/12

「識別コード」は、薬の包装材や本体に数字・記号で記載されています。

※以下は同じ 解説タイトルで共通の解説です。[]内は一般名で、それぞれに該当する内容が書かれています。

処方目的 解説

[エトトインの適応症]てんかんのけいれん発作:強直間代発作(全般けいれん発作,大発作)/[フェニトイン,フェニトイン配合剤の適応症]てんかんのけいれん発作:強直間代発作(全般けいれん発作,大発作),焦点発作(ジャクソン型発作を含む)/自律神経発作/精神運動発作

解説 解説

比較的古くから用いられているてんかんの薬剤をここで取り扱います。フェニトインはその代表で,強直間代発作(大発作)や部分発作に用います。
フェニトインの抗てんかん作用は,けいれん閾値(いきち)を高めるのではなく,発作焦点からのてんかん発作の拡がりを阻止することによると考えられています。閾値とは,ある刺激や作用が生体に引きおこす最小の有効値のことです。
フェニトイン配合剤には,バルビツール酸誘導体(バルビツール酸誘導体)が含まれており,連用すると薬物依存を生じることがあるので注意が必要です。

使用上の注意

警告 解説

基本的注意 解説

*フェニトイン(アレビアチン)の添付文書による

(1)服用してはいけない場合……本剤の成分またはヒダントイン系薬剤に対するアレルギー/タダラフィル(肺動脈性肺高血圧症治療薬(3))(肺高血圧症を適応とする場合),アスナプレビル(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬2)),ダクラタスビル塩酸塩(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),マシテンタン(肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)),エルバスビル,グラゾプレビル,チカグレロル(ADP受容体阻害薬),リアメット配合錠(抗マラリア薬(4)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2)),ドラビリン(エイズ治療薬(1)),リルピビリン(エイズ治療薬(1)),ルラシドン塩酸塩(非定型抗精神病薬),オデフシィ配合錠(エイズ治療薬(1)),ビクタルビ配合錠(エイズ治療薬(3)),シムツーザ配合錠(エイズ治療薬(2)),ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),エプクルーサ配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),ソホスブビル,ハーボニー配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),ジャルカ配合錠(エイズ治療薬(3))の服用中
(2)慎重に服用すべき場合……肝機能障害/血液障害/虚弱者/甲状腺機能低下症/糖尿病/高齢者
(3)服用量の増加……服用量があるレベルを超えると,肝臓にある代謝酵素の働きが急激に飽和され(分解されなくなる),本剤の血中濃度が急激に増加して中毒域に達するので注意が必要です。服用量の増加は,処方医の指示に従ってゆっくりと行います。
(4)セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品……本剤の服用中は摂取してはいけません。本剤の代謝が促進され,血中濃度が低下するおそれがあります。
(5)急な減量・中止……てんかんの人が本剤を連用中に服用量を急激に減らしたり中止したりすると,てんかん発作の重積状態が現れることがあります。自己判断で減量や中止をしないようにしてください。
(6)危険作業は中止……本剤を服用すると,眠け,注意力・集中力・反射運動能力などの低下がおこることがあります。服用中は,自動車の運転など危険を伴う機械の操作は行わないようにしてください。
(7)その他……
・妊婦での安全性:有益と判断されたときのみ服用。
・授乳婦での安全性:服用するときは授乳しないことが望ましい。(「薬の知識」共通事項のみかた

重大な副作用 解説

(1)血液障害(再生不良性貧血,溶血性貧血,単球性白血病,汎血球減少,赤芽球癆,血小板減少,無顆粒球症など)。(2)皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群),中毒性表皮壊死融解症(TEN)。(3)SLE(全身性エリテマトーデス)様症状(発熱,紅斑,関節痛,肺炎,白血球減少,血小板減少,抗核抗体陽性など)。(4)間質性肺炎(発熱,せき,呼吸困難など)。(5)リンパ節腫張,悪性リンパ腫。(6)劇症肝炎,肝機能障害,黄疸。(7)過敏症症候群(発疹,発熱,リンパ節腫脹,肝機能障害,白血球増加,好酸球増多,異形リンパ球出現など)。(8)小脳萎縮。(9)横紋筋(おうもんきん)融解症(筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中・尿中ミオグロビン上昇など)。(10)急性腎障害,間質性腎炎。(11)悪性症候群(発熱,意識障害,筋強剛,不随意運動,発汗,頻脈など)。
そのほかにも報告された副作用はあるので,体調がいつもと違うと感じたときは,処方医・薬剤師に相談してください。

その他の副作用 解説

(1)服用を中止し,すぐに処方医に連絡する副作用……アレルギー症状(猩紅熱(しょうこうねつ)様・麻疹様・中毒疹様発疹など)
(2)すぐに処方医に連絡する副作用……黄疸
(3)次回,受診した際に処方医に伝える副作用……不随意運動(ジスキネジア,舞踏病アテトーゼ,アステリキシスなど),ニューロパシー,めまい,運動失調,注意力・集中力・反射運動能力などの低下,頭痛,神経過敏,不眠,けいれん・てんかん増悪/複視,視覚障害,眼振,白内障/歯肉増殖,悪心・嘔吐,便秘/骨軟化症,くる病,歯牙の形成不全/発熱,多毛
(4)検査などでわかる副作用……巨赤芽球性貧血/AST・ALT・γ-GTP上昇などの肝機能障害/タンパク尿などの腎障害/甲状腺機能検査値(T3,T4値など)の異常,高血糖/血清葉酸値の低下,CK上昇,免疫グロブリン低下(IgA,IgGなど)
(5)連用による副作用……歯肉増殖/骨軟化症,くる病,歯牙の形成不全(AL-P上昇,カルシウム・無機リンの低下など)

併用してはいけない薬 解説

[フェニトイン,フェニトイン配合剤]タダラフィル(肺動脈性肺高血圧症治療薬(3))(肺高血圧症を適応とする場合:アドシルカ),アスナプレビル(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬2)),ダクラタスビル塩酸塩(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),マシテンタン(肺動脈性肺高血圧症治療薬(1)),エルバスビル,グラゾプレビル,チカグレロル(ADP受容体阻害薬),リアメット配合錠(抗マラリア薬(4)),プレジコビックス配合錠(エイズ治療薬(2)),ドラビリン(エイズ治療薬(1)),ルラシドン塩酸塩(非定型抗精神病薬),リルピビリン(エイズ治療薬(1)),オデフシィ配合錠(エイズ治療薬(1)),ビクタルビ配合錠(エイズ治療薬(3)),シムツーザ配合錠(エイズ治療薬(2)),ゲンボイヤ配合錠(エイズ治療薬(3)),スタリビルド配合錠(エイズ治療薬(3)),エプクルーサ配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),ソホスブビル,ハーボニー配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),ジャルカ配合錠(エイズ治療薬(3))→これらの薬剤の血中濃度が低下することがあります。
[フェニトイン配合剤のみ]ボリコナゾール(深在性真菌治療薬)→両剤の血中濃度が低下することがあります。

注意して併用すべき薬

(1)併用すると本剤の血中濃度が上昇し,併用薬剤の血中濃度が低下することがある薬剤……ゾニサミド(ゾニサミド),トピラマート(トピラマート),ボリコナゾール(深在性真菌治療薬),スチリペントール(スチリペントール),クロバザム(ベンゾジアゼピン系抗けいれん薬),タクロリムス水和物(タクロリムス水和物ほか),ルフィナミド(ルフィナミド
(2)併用すると本剤の血中濃度が上昇または低下し,併用薬剤の血中濃度が低下することがある薬剤……カルバマゼピン(カルバマゼピン),バルプロ酸ナトリウム(バルプロ酸ナトリウム),ネルフィナビルメシル酸塩(エイズ治療薬(2)
(3)本剤との併用で血中濃度が低下することがある薬剤……アゼルニジピン(カルシウム拮抗薬(適応症が高血圧症のみのもの)),イトラコナゾール(深在性真菌治療薬),イマチニブメシル酸塩(イマチニブメシル酸塩),オンダンセトロン塩酸塩水和物(セロトニン拮抗型制吐薬),キニジン硫酸塩水和物(キニジン硫酸塩水和物),クエチアピンフマル酸塩(非定型抗精神病薬),ジソピラミドリン酸塩(ピリジンメタノール系抗不整脈薬),ニソルジピン(カルシウム拮抗薬),ニフェジピン(カルシウム拮抗薬),フェロジピン(カルシウム拮抗薬(適応症が高血圧症のみのもの)),プラジカンテル(プラジカンテル),ベラパミル塩酸塩(カルシウム拮抗薬),副腎皮質ホルモン薬(デキサメタゾン(副腎皮質ステロイド薬)など),卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤(卵胞・黄体ホルモン配合剤)(ノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合剤など),PDE5阻害薬(タダラフィル(勃起不全,前立腺肥大症に伴う排尿障害を適応とする場合:シアリス(シルデナフィルクエン酸塩ほか),ザルティア(ホスホジエステラーゼ5阻害薬)),シルデナフィルクエン酸塩(肺動脈性肺高血圧症治療薬(3))(シルデナフィルクエン酸塩ほか),バルデナフィル塩酸塩水和物(シルデナフィルクエン酸塩ほか)など),パロキセチン塩酸塩水和物(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),フレカイニド酢酸塩(フレカイニド酢酸塩),メキシレチン塩酸塩(メキシレチン塩酸塩),アピキサバン(凝固第X因子阻害薬),ミラベグロン(過活動膀胱治療薬(2)),レンバチニブメシル酸塩(レンバチニブ),マヴィレット配合錠(C型肝炎治療薬(抗ウイルス薬2)),テノホビルアラフェナミドフマル酸塩(B型肝炎治療薬(抗ウイルス薬3)),ニンテダニブエタンスルホン酸塩(特発性肺線維症治療薬(2)),ラモトリギン(ラモトリギン),デフェラシロクス(鉄過剰症治療薬),カナグリフロジン水和物(選択的SGLT2阻害薬),ラルテグラビルカリウム(エイズ治療薬(3)),ポサコナゾール(深在性真菌治療薬),シクロスポリン(シクロスポリン),甲状腺ホルモン剤(甲状腺製剤)(レボチロキシンナトリウム水和物など),カスポファンギン酢酸塩,ドルテグラビルナトリウム(エイズ治療薬(3)),ドウベイト配合錠(エイズ治療薬(3)),トリーメク配合錠(エイズ治療薬(3)),ドキシサイクリン塩酸塩水和物(テトラサイクリン系抗生物質
(4)併用すると本剤の血中濃度が上昇し,併用薬剤の血中濃度が上昇または低下することがある薬剤……クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム(ワルファリンカリウム))
(5)併用すると本剤の血中濃度が上昇することがある薬剤……アミオダロン塩酸塩(アミオダロン塩酸塩),アロプリノール(尿酸合成阻害薬(キサンチンオキシダーゼ阻害薬)),イソニアジド(イソニアジド),エトスクシミド(オキサゾリジン系抗けいれん薬),オメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬),クロラムフェニコール(クロラムフェニコール),ジスルフィラム(断酒薬),シメチジン(ヒスタミンH2受容体拮抗薬),ジルチアゼム塩酸塩(カルシウム拮抗薬),スルチアム(スルチアム),スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤(複合化学療法薬),チクロピジン塩酸塩(チクロピジン塩酸塩),パラアミノサリチル酸カルシウム水和物(パラアミノサリチル酸カルシウム水和物),フルコナゾール(深在性真菌治療薬),フルボキサミンマレイン酸塩(選択的セロトニン再取り込み阻害薬),ホスフルコナゾール,ミコナゾール(カンジダ治療薬),メチルフェニデート塩酸塩(AD/HD治療薬(1)),エソメプラゾールマグネシウム水和物(プロトンポンプ阻害薬),セリチニブ(ALK融合遺伝子陽性がん治療薬),フルオロウラシル系薬剤(テガフール製剤(テガフール配合剤),ドキシフルリジンなど),三環系抗うつ薬(三環系抗うつ薬)(イミプラミン塩酸塩など),四環系抗うつ薬(四環系抗うつ薬)(マプロチリン塩酸塩など),トラゾドン塩酸塩(トラゾドン塩酸塩
(6)併用すると両剤の血中濃度が低下することがある薬剤……テオフィリン(テオフィリン),アミノフィリン水和物(カフェイン誘導体の強心薬
(7)併用すると本剤の血中濃度が低下することがある薬剤……リファンピシン(リファンピシン),アパルタミド(抗アンドロゲン薬),レテルモビル(サイトメガロウイルス感染症治療薬),ジアゾキシド(低血糖治療薬),シスプラチン(白金錯体抗がん薬),ビンカアルカロイド(抗悪性腫瘍ビンカアルカロイド) (ビンクリスチン硫酸塩など),塩酸シプロフロキサシン(ニューキノロン剤),ビガバトリン(ビガバトリン
(8)本剤との併用で血中濃度が低下し,作用が弱まることがある薬剤……イリノテカン塩酸塩(イリノテカン塩酸塩),アルベンダゾール(アルベンダゾール),非脱分極性筋弛緩薬(ベクロニウム臭化物など)
(9)本剤との併用で作用が弱まり,高血糖をおこすことがある薬剤……インスリン(糖尿病治療薬(1)(インスリン製剤)),経口血糖降下薬
(10)併用すると副作用としての骨軟化症,くる病がおこりやすくなる薬剤……アセタゾラミド(アセタゾラミド
(11)本剤の長期連用者で併用すると肝機能障害がおこりやすくなる薬剤……アセトアミノフェン(アセトアミノフェン

海外評価 解説

プレグナンシー・カテゴリー 解説


[ご利用上の注意]
薬の服用にあたっては、必ず処方する医師、薬剤師の指示、又は製薬会社の説明書にしたがって下さい。 また、自分が疑っていた副作用が本書に記載してあるからといって、自己判断で服用をやめたりしないでください。 疑問な点があれば、すぐに医師、薬剤師に相談して下さい。本サイトに掲載後に承認された新薬もありますので、不明な薬については、医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。

[処方薬]は、株式会社 法研から当社が許諾を得て使用している「医者からもらった薬がわかる本 第33版(2023年7月改訂デジタル専用版)」の情報です。掲載情報の著作権は、すべて 株式会社 法研 に帰属します。

データ更新日:2023/09/27