ページ内を移動するためのリンクです

Vol.021 尿沈査検査と尿細胞診検査 検査を知ろう 医療特集 - メディカルiタウン


ここから本文です

医療特集

Vol.021 尿沈査検査と尿細胞診検査

NTT東日本関東病院 臨床検査部 臨床検査技師 永谷 昭義

解説:

はじめに

成人では普通1日に摂取した水分の40~60%が尿として腎臓から排泄され、その量は約1.8ℓです。しかし、左右の脇腹にある腎臓(子供のコブシくらいの大きさ)で最初に作られる尿(原尿といいます)は、1日約180ℓにもなります。この大量に作られた原尿を腎臓は複雑な処理を行いながら、体に必要なものだけを再吸収し、100分の1程度まで濃縮して尿として排泄します。こんなに働き者の腎臓ですが、お腹に手を当ててみてもきちんと働いているかどうかは分かりません(胸に手を当てれば心臓の働きは実感できるのに、腎臓は少し可哀相ですね)。

腎臓から膀胱への尿のながれ
腎臓から膀胱への尿のながれ

腎臓で作られた尿は尿管を通って膀胱に集められ、膀胱が尿で満たされると尿を出したい(尿意)と感じるようになり、尿道より排泄されます。排泄された尿からは、体からの生成物や見えざる体内の変化などを把握することが可能であり、尿の成分を調べることで、体の中の変化を探すことができるのです。 つまり尿は、単なる老廃物ではなく体内における恒常性維持のために精密に製造されたもので、この尿の中から小さな断片的な証拠を拾い集め、最後は犯人(病気)を見つけ出す推理小説のように、この小さな断片的証拠を見つけ出すアイテムが尿検査です。

今回は、患者さんに苦痛を与えない検査でもある「尿検査」について、代表的な2つの検査をご紹介します。

A 尿沈査検査

初期診断で行われる基本的な検査であり、尿路系疾患の診断に極めて有用な検査です。尿中に存在する細胞成分を集め、それらを顕微鏡で観察し種類や形から腎臓や尿路系のどの辺りに病気が潜んでいるか、どんな種類の病気なのかを推測することや、薬剤の副作用の判定についての情報収集などにも役立っており、診断や治療の一助となっています。

B 尿細胞診検査

尿中に存在する細胞を集め数種類の色素で染め分けし、顕微鏡で細胞の形状などを観察します。主にがん(膀胱がんや腎盂・尿路がん)細胞を見つけるための検査です。また治療(手術や化学療法など)後の経過観察や画像(CTなど)には写らないような小さながんの再発においても検出が可能なこともあり、迅速な追加治療にも役立てられています。

尿検査の注意点

  1. (1)尿の出始めと終わりを除いた中間尿を採取してください。
  2. (2)尿沈査検査と尿細胞診検査で、最低25ml以上採尿してください。
  3. (3)生理中は赤血球が混入し潜血反応が偽陽性となってしまうため、採尿時には申し出てください。
  4. (4)採尿前は果実、清涼飲料水、ドリンク剤などビタミンCを含む物の摂取は控えてください(ビタミンCにより潜血反応や尿糖などが偽陰性となることがあります)。
尿酸結晶
尿酸結晶
細菌尿
細菌尿
尿路上皮癌(集塊状)
尿路上皮癌(集塊状)
尿路上皮癌(孤立細胞)
尿路上皮癌(孤立細胞)

本文は、NTT東日本関東病院 広報誌「もしもし」2013年9-10月号に掲載された記事を転載しています。

この記事に関連する症状チェック

情報提供元 : (C)NTT東日本関東病院
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

指定場所から病院を探す

気になる症状があるときは、早めの受診をおすすめします。自宅近くや通勤途中の駅など、通いやすい場所から専門の医療機関を探してみましょう。

病院検索では、全ての診療科目一覧から探すことができます。

iタウンページで医療機関を探す

×
検索履歴(場所):

つながるタウンページ会員


ここからフッター情報です

iタウンページ&タウンページコンテンツ
iタウンページコンテンツ

ページはここまでです

ページの先頭へ戻ります