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Vol.043 多発性硬化症について お医者さんに相談 医療特集 - メディカルiタウン


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医療特集

Vol.043 多発性硬化症について

NTT東日本関東病院 神経内科 医長 齋藤 正明

回答:

患者多発性硬化症について教えてください。

医師

神経伝達に重要な役割を果たしている髄鞘(ずいしょう)と呼ばれる神経線維の成分が、免疫機能の変調に伴う炎症により破壊されることを脱髄(だつずい)といいます。多発性硬化症は中枢神経系における脱髄疾患の代表的な疾患で、日本では若年成人を中心に約12,000人程度の患者さんがおられ、厚生労働省の特定疾患にも指定されています。こうした脱髄が、視神経・脊髄・大脳などに繰り返し起こり、視覚障害、運動麻痺、歩行障害、感覚障害など多彩な症状を引き起こします。本症は再発と寛解(かんかい)(一時的な改善)を繰り返すことが特徴ですが、長期経過中に徐々に後遺障害が蓄積することが少なからずあり、急性期治療のみならず再発予防も重要です。

患者多発性硬化症の再発予防薬について教えてください。

医師

これまで日本における多発性硬化症の再発予防薬は、インターフェロンと呼ばれる免疫調整作用を有する注射薬のみで、皮下注射を隔日(または筋肉注射を週1回)で継続する必要がありました。最近わが国で開発されたフィンゴリモド塩酸塩(イムセラ®/ジレニア®)は、リンパ球に存在する中枢神経系への移行にかかわる分子に作用し、リンパ球の中枢神経系への移行を阻止して中枢神経系での炎症すなわち脱髄を抑制するという、新しい作用メカニズムの薬剤です。本剤は1日1回の内服薬であり、患者さんの負担軽減が期待されるばかりでなく、国内外の臨床試験でも優れた有効性が確認されており、再発予防の新たな選択肢として期待されています。

患者フィンゴリモド塩酸塩の注意点について教えてください。

医師

主な副作用として、初回服用時の一時的な徐脈(脈拍が遅くなること)や網膜黄斑浮腫による視力低下などが知られています。本剤の初回服用にあたっては、徐脈によるめまいなどが出現することがあり、服用後24時間は医療機関で心拍や血圧をモニターします。また、網膜の状態を眼科で定期的に検査します。さらに、本剤の作用メカニズムそのものともいえますが、服用すると血液中のリンパ球数が減少します。したがって、細菌やウイルス感染対策として、手洗いやうがいといった日常的な予防策や定期的な血液検査が重要です。そのほか、妊娠または妊娠している可能性のある方は服用することができません。当科では、関連各科とも連携して服薬前のスクリーニング検査を行っており、また、初回服薬に際しては短期ご入院いただいたうえで、副作用の出現の有無についてモニタリングを行い、安全な服薬導入を心掛けています。

情報提供元 : (C)NTT東日本関東病院
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