病気事典[家庭の医学]

けんさのうけかた

検査の受け方

検査の受け方について解説します。

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医療機関で検査を受けるときの、ごく一般的な心構えや注意事項をみておきましょう。最近では、検査ごとに簡単な注意書きを準備していて、事前に渡してくれる医療機関が増えてきています。

受診前・受診時の心構え

以下のようなことについては、検査前に医師や検査技師などからきかされることが普通だと思いますが、基本的な注意として知っておいてください。

(1)検査前の食事制限

主に消化器の検査には、検査前日に飲食物が制限される項目があります。医師から通知された注意は確実に守ってください。守らないがために、せっかくの検査が無意味になったり、日を改めて行わなければならなくなったりします。

(2)薬の服用

何らかの薬を服用している場合は、薬の種類を告げて、検査前日や当日にのんでいてもよいか医師に相談してください。薬局で買ってのんでいる薬も同様です。

(3)アレルギーの有無

以前、薬でアレルギーを経験したことがあれば、そのことを医師に告げてください。また過去に、検査中に投与された薬で気分が悪くなったなどの問題があった場合も、同様に知らせてください。

(4)生理中の人や妊娠中の人

女性の場合、生理や妊娠はいろいろな検査結果に影響を与えることがあります。また、妊娠中では行うことができない検査もあるので、生理中、妊娠中であること、あるいは妊娠している可能性のあることを医師に告げてください。

検査当日と検査後の注意

(1)食事について

消化器系の生体検査などでは、当日の飲食は禁止になります。そのほか、血糖値など食事の影響を受けやすい検査がいくつかあります。事前にとくに注意されない場合では、それほど気にする必要はありません。

(2)検査前の運動について

これも事前に特別な注意がされなければ、軽い運動をするくらいでは問題はありません。ただし、どんな検査をする時でも、その前に激しい運動はしないほうがよいでしょう。

(3)検査時の服装について

検査着に着替えて行うこともありますが、基本的に服装は手軽に着脱しやすいものにしておきます。金属がついた下着はなるべく避けます。靴下はパンティストッキングよりはソックスのほうがよいでしょう。アクセサリー類もつけていかないほうが無難です。

(4)車の運転について

検査によっては、検査後、車の運転が禁止になる場合があります。事前に確認しておきましょう。

(5)検査時の苦痛について

どうしても苦痛を伴う検査があります。事前にどの程度苦しいのかを医師にきいておきましょう。検査中に苦痛が激しい場合には、がまんせずに医師や検査技師に伝えてください。

(6)検査後の注意

検査後に気をつけることとして多いのは、安静と飲食禁止です。指示されたことは、厳重に守ってください。万一のこともあるので、勝手な行動は禁物です。

(7)検査結果について

検査結果の説明は、注意深くきいて、わからない点があったら遠慮なく質問してください。治療が必要とまではならなくても、生活指導がされることもあります。その検査結果を今後どう活かすかが、最大のポイントです。

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