病気事典[家庭の医学]
せいちゅうりかいのげんいんとちりょう
正中離開の原因と治療
正中離開の原因と治療について解説します。
執筆者:
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面矯正学教授
森山啓司
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面矯正学助教
小川卓也
正中離開の原因と治療の解説(コラム)
正中離開とは、一般に上あごの前歯の間にみられるすきまのことをいいます(図28)。上あごの永久歯の前歯は7〜9歳ころにかけて歯と歯の間にすきまを伴いながら生えてくるため、この時期は“みにくいアヒルの子の時期”といわれています。
通常、内側に向かって犬歯が生えてくるため、すきまは自然に閉じてきますが、何らかの原因ですきまがうまく閉じない場合には、治療が必要になることがあります。
原因として、前歯の間に正中過剰歯(かじょうし)と呼ばれる余分な歯がある場合や、唇のひも(小帯)が前歯の間に入り込んでいることが考えられます。そのような場合、余分な歯の抜歯を行ったり、小帯を切る処置を行うこともあります。
生まれつき歯の数が足りなかったり、歯の大きさが小さかったりすることによってすきまが生じる場合には、矯正(きょうせい)装置などによってそのすきまを閉じたり、ブリッジやインプラントを用いて治療することがあります。
情報提供元 :
(C)株式会社 法研
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