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病気事典[家庭の医学]
えぷーりす
エプーリス
エプーリスについて解説します。
執筆者:
日本大学歯学部歯周病学教授 伊藤公一
どんな病気か
歯肉にみられる良性の限局性腫瘤(しゅりゅう)をエプーリスといい、歯肉腫(しにくしゅ)と呼ぶこともあります。エプーリスの大部分は炎症性および反応性の腫瘤ですが、腫瘍性のものもあります。
炎症性エプーリスには、肉芽腫性(にくげしゅせい)エプーリス、線維性エプーリス、血管腫性エプーリス、巨細胞性エプーリス、骨形成性エプーリスなどがあります。腫瘍性エプーリスには、線維腫(せんいしゅ)性エプーリス、骨形成性エプーリスがあり、そのほかに、特殊型として先天性エプーリスなどがあります。
原因は何か
エプーリスは歯肉、歯槽骨(しそうこつ)、歯槽骨膜(しそうこつまく)、歯根膜(しこんまく)などから発育してきます。誘因としては、合っていない金属冠などの機械的刺激や、歯石などの炎症性刺激、ならびに卵胞ホルモンや黄体ホルモンなどの内分泌異常が関係すると考えられています。
症状の現れ方
一般的に歯間部歯肉に腫瘤がみられ、接触痛や出血があります。20~30代の女性に多発し、妊婦にみられる妊娠性エプーリスもあります。
エプーリスの形は、有茎性(ゆうけいせい)、半球状、結節状、分葉状とさまざまで、表面は平滑です。色調や硬さは種類によって異なり、発育はゆっくりで、腫瘤が大きくなるにつれ、歯が傾いたり、離れて開いたり、動くこともあります。
治療の方法
歯肉や歯槽骨の一部を、骨膜とともにすべて外科的に切り取ります。原因除去のために、歯を抜くこともあります。また、妊娠性エプーリスについては、分娩後に小さくなったり、消えることもあるため、経過観察することも必要です。
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