病気事典[家庭の医学]
くち・あごのきのうとぎょうきのげんいん
口・あごの機能と病気の原因
口・あごの機能と病気の原因について解説します。
執筆者:
脳神経疾患研究所附属南東北病院口腔がん治療センター長 瀬戸晥一
解説(概論)
口のなかの病気というと一般にすぐ思いつくのは、むし歯、歯周病(ししゅうびょう)、口内炎(こうないえん)などでしょう。“あご”となるとさらに関心が薄く、病気を生じる場所と思われていないかもしれません。
しかし、口は毎日あらゆる種類の食物を受け入れて、これを歯、舌、唇、唾液腺(だえきせん)などの共同作業で咀嚼(そしゃく)・嚥下(えんげ)するほか、社会生活に欠かせない「言葉」をつくることも口の重要な機能です。
それらの活動の主役を演じている歯や舌は、さまざまな危険に曝(さら)されながらがんばっています。
食物の形、温度、化学成分などは大きなバリエーションがあり、口のなかはそのつど強い刺激を直接受けています。たばこ、酒、香辛料などの繰り返し摂取、あるいは虫歯などで尖(とが)った歯、不適合な義歯(ぎし)などによる機械的粘膜刺激は、いろいろな口の病気の原因となります。
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