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悪性外耳道炎 病気事典[家庭の医学] - メディカルiタウン


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病気事典[家庭の医学]

あくせいがいじどうえん

悪性外耳道炎

悪性外耳道炎について解説します。

執筆者:

どんな病気か

糖尿病の患者さんや、細菌感染に対する抵抗力の低下した高齢者に起こる、緑膿菌(りょくのうきん)による外耳道感染症のひとつです。外耳道から発症して周囲の軟部組織に波及し、側頭骨さらには頭蓋底部まで進行する壊死性(えしせい)変化の強い炎症です。さまざまな脳神経症状を起こし、難治性で予後は不良です。

原因は何か

通常では限局した病変にとどまる外耳炎が、周囲組織に壊死性変化(悪性化)を来す原因としては、糖尿病によって感染に陥(おちい)りやすい状態になっていること、また糖尿病を起因とする動脈硬化性血管症(どうみゃくこうかせいけっかんしょう)による虚血性(きょけつせい)変化が考えられています。とくに緑膿菌は菌体外毒素を産生し、宿主の組織や感染防御機構を破綻(はたん)させ、局所的に血管炎を引き起こす性質をもっています。これらの病態が重なることで生じると考えられています。

症状の現れ方

特有の症状は、進行性の激しい耳痛(じつう)、黄緑色をした膿性耳漏(のうせいじろう)(耳だれ)と外耳道の腫脹(しゅちょう)(はれ)です。疾患の広がりにより、中耳に及べば難聴が出現し、側頭骨の顔面神経管に及べば顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)が出現し、さらに頭蓋底部に及べばさまざまな脳神経症状が加わります。顔面神経麻痺が約50%に、他の脳神経麻痺の合併率は25%に達します。

検査と診断

高齢者で通常の治療では改善しないがんこな激しい耳痛、膿性耳漏および外耳道の再発性肉芽(にくげ)を認めたら本症を疑います。耳漏の細菌学的検査で緑膿菌を証明し、また全身検査によって糖尿病を確認することが診断の決め手になります。

治療の方法

入院治療が原則です。基礎疾患である糖尿病の評価や全身状態を把握し、血糖のコントロールに努めます。病変に対しては、緑膿菌に有効なペニシリン系もしくはセフェム系抗生剤の点滴による全身投与と、外耳道の壊死組織の除去を中心とした局所の処置を行います。それでも症状が悪化する場合には、壊死組織を徹底清掃する手術的療法が必要になります。

本疾患の死亡率は高く、脳神経麻痺を合併する場合はさらに予後が不良となるため、全身状態の改善を含む早期の治療開始が重要です。

病気に気づいたらどうする

耳漏に、がんこな耳痛を伴えば要注意です。まずは耳鼻咽喉科専門医を受診してください。

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