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関節症性乾癬(乾癬性関節炎)<運動器系の病気(外傷を含む)> 病気事典[家庭の医学] - メディカルiタウン


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病気事典[家庭の医学]

かんせつしょうせいかんせん(かんせんせいかんせつえん)

関節症性乾癬(乾癬性関節炎)<運動器系の病気(外傷を含む)>

関節症性乾癬(乾癬性関節炎)<運動器系の病気(外傷を含む)>について解説します。

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どんな病気か

皮膚の病気である乾癬(かんせん)に合併して起こる関節炎です。乾癬の10~30%に起こるといわれており、そのうちの95%は皮膚症状と同時か後に発症します。関節リウマチに似ていますが、主に脊椎(せきつい)や仙腸(せんちょう)関節といった体軸関節や末梢の関節に炎症が出る脊椎関節炎(せきついかんせつえん)という疾患グループのなかに含まれます。乾癬性関節炎とも呼ばれます。

この病気はすべての人種にみられ、以前は欧米の白人に多いといわれていましたが、最近では日本人でもほぼ同等の頻度であることが報告されています。やや男性に多い傾向があり、30~50歳で発症し、ゆっくり進行します。

原因は何か

関節症性乾癬は乾癬と同様に明らかな原因は不明です。この病気にかかりやすい遺伝的な素質があって、何らかの環境因子(感染症、ストレス、メタボリックシンドロームなど)が複雑に加わることにより発症すると考えられています。この過程は免疫の異常で起こるといわれています。免疫とは、本来は細菌やウイルスなどの外敵を排除するシステムですが、この異常によって自分の体の一部を外敵と錯覚して排除しようとしてしまうわけです。その中心的な役割を演じているのがサイトカインという物質で、関節症性乾癬ではある種のサイトカイン(TNF‐α(アルファ)やIL‐17A、IL‐12、IL‐23など)が異常に増えて、皮膚や関節の炎症を引き起こし、関節を壊していくことが最近の研究でわかってきました。

症状の現れ方

関節の痛みやはれは、当初は軽度で少数の関節だけが侵される場合が多いようです。しかし、時に大きな関節も含め、破壊が進行することもあります。関節リウマチとは異なり、手や足の指の先端の関節によく起こり、爪にくぼみや変形などがみられることもあります。また、腱の付着部(アキレス腱や踵(かかと)、膝、肘など)の痛みが生じたり、指全体のはれ(指炎、ソーセージ指)がみられることもあります。脊椎に炎症が及ぶと、頸部や背中のこわばりや痛みがみられます。この症状は休息後や睡眠で悪化して、運動で軽快するという特徴があります。

症状の特徴から、いくつかのタイプに分類されます。

・非対称性で発症する、炎症を起こしている関節数が少ないタイプ

・多発性に関節が炎症を起こし、関節リウマチに似ているタイプ

・関節破壊が強く、特に手指では高度な変形がみられるタイプ

・仙腸関節や脊椎に病変がみられるタイプ

などがあります。

皮膚病変では、ほとんどの方に乾癬がみられます。乾癬はよくみられる慢性の皮膚疾患で、皮膚が肥厚して境界がわりとはっきりした炎症性の斑点があり、鱗屑(りんせつ)(鱗(うろこ)状の皮疹が厚くなったもの)でおおわれることもあります。病変は肘、膝の伸側、頭皮、耳、仙骨上部に認められることが多いようです。

検査と診断

血液検査では、炎症性の変化のみであまり特徴的な変化はみられません。関節リウマチでみられるリウマトイド因子は陰性です。関節のX線検査では、軽度から重度の関節破壊がみられますが、関節リウマチとは異なり骨新生の特徴的な所見が認められます。脊椎ではX線検査で靱帯(じんたい)の骨化がみられることがありますが、MRIで早期の炎症を捉えることも可能です。

最近の関節症性乾癬の診断は、CASPARの分類基準(2006年)に基づいて行われており、乾癬、爪病変、リウマトイド因子、指炎、骨新生の画像所見を組み合わせることによって診断されます。

治療の方法

関節炎の治療は、まず非ステロイド性鎮痛消炎薬を使用し、症状に応じて副腎皮質ステロイド薬を関節内に注射することがあります。次の段階の治療として、抗リウマチ薬のサラゾスルファピリジンやメトトレキサートなども関節炎と皮疹(ひしん)に効果的であるといわれています。

これらの治療で効果が不十分な場合や脊椎に病変がある場合は、最近、生物学的製剤が使われるようになりました。これには、関節リウマチで使用されている薬剤と同じくTNF‐αを抑えるタイプの薬と、この疾患に特徴的なIL‐17A、IL‐12、IL‐23などを抑えるタイプの薬があります。点滴注射や皮下注射(自己注射も可能)で使用しますが、投与方法や投与間隔は薬の種類によって異なります。ただ、この薬が免疫機能を抑えることになるため、感染症やその他の副作用に対する注意が必要であることや、値段が高いことなどの問題点もあります。

薬物治療の原則は、現在ある関節症状や皮膚症状を抑えるだけでなく、将来起こりうる関節の破壊や変形の進行を予防して予後を改善することにあります。そのためには、症状がほとんどない状態を目指して、定期的に治療効果を評価していくことが重要です。

同時に乾癬に対する治療も行う必要があり、塗り薬や光線療法も行われています。また、関節に対するリハビリテーションも必要で、関節の運動プログラム、温熱療法や寒冷療法、水中療法などを試みるのもよいでしょう。

関節の破壊が強い場合では、関節の固定術や人工関節置換術が選択されます。しかし、皮膚の炎症があるため手術には細心の注意が必要です。

病気に気づいたらどうする

関節リウマチと同様に、なるべく早く診断して治療を始める必要があります。この病気の乾癬と関節炎は無関係と思っている方が多くおられますが、リウマチ専門医と皮膚科を受診して、連携治療を行うことが重要です。

関連項目

関節リウマチ

関節症性乾癬(乾癬性関節炎)<運動器系の病気(外傷を含む)>の初診に適した診療科目

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