病気事典[家庭の医学]
びーしーじー
BCG
BCGについて解説します。
執筆者:
福井大学医学部附属病院呼吸器内科教授
石崎武志
BCGの解説(コラム)
BCGとは、牛型(うしがた)結核菌を5%グリセリン肉汁加ウシ胆汁に浸したジャガイモ培地に、13年間、230代継代培養して、動物に病原性のない結核菌からつくられたワクチンです。現在は乾燥ワクチンが使われています。
BCGの効果は初感染結核の防止と小児の結核性髄膜炎(けっかくせいずいまくえん)の予防にあり、結核予防法によって乳幼児、小学校1年、中学校1年時にそれぞれツベルクリン反応検査を行い、陽性になるまでBCG接種を繰り返してきました。
結核の発生が減った現在は、費用対効果の面からも、さらに結核に実際に感染した際の診断時にも、ツベルクリン反応が診断の判断にならないなどの理由で、2003年4月に結核予防法が改正され、乳幼児期にBCGを1回だけ接種し、ツベルクリン反応陰性の学校児童へのBCGの再接種は中止になりました。当然、中学生のツベルクリン反応定期検査も中止になりました。
このような、BCGとツベルクリン反応検査施行は、児童生徒に責任をもつ学校長が行うと規定されていた学校保健法も、同じく見直されました。
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