病気事典[家庭の医学]
いずみねつ
泉熱
泉熱について解説します。
執筆者:
高知大学医学部小児思春期医学教授
脇口 宏
症状の現れ方
突然の発熱、発疹、腹痛、嘔吐、下痢が現れます。発熱は2峰性(ほうせい)(短期間に2回発熱する)のことが多く、7~10日間続きます。イチゴ舌(ぜつ)、口唇発赤(こうしんほっせき)、眼球充血、回復期には手指の皮が膜状にはがれるなど川崎病と区別できない例があります。冠動脈瘤も合併しますが、腹痛、下痢の強いことが特徴です。また、腎不全を合併することもあります。
治療の方法
抗菌薬が投与されますが、効果は不十分です。川崎病の診断基準を満たす患者さんにはアスピリン、大量γ(ガンマ)‐グロブリンが投与されます。腎不全を合併した場合には人工透析(とうせき)をしますが、腎機能障害を残すことはないようです。
病気に気づいたらどうする
山の湧き水や井戸水を飲用したあとに発熱、腹痛、下痢などが現れた場合、とくに秋と春には本症を疑う必要があります。かかりつけの小児科医を受診し、川崎病や本症の疑いがあれば、小児循環器、腎の専門医のいる総合病院を紹介してもらいます。
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情報提供元 :
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