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病気事典[家庭の医学]
せんてんせいふうしんしょうこうぐん
先天性風疹症候群
先天性風疹症候群について解説します。
執筆者:
藤田保健衛生大学小児科学教授 浅野喜造
症状の現れ方
低出生体重のほか、眼球異常(白内障(はくないしょう)、緑内障(りょくないしょう)、網膜症(もうまくしょう)、小眼症(しょうがんしょう))、難聴、心奇形(動脈管開存症、心室中隔欠損症、肺動脈狭窄症など)、中枢神経障害(精神発達遅延(ちえん)、脳性麻痺(のうせいまひ)、小頭症(しょうとうしょう)など)など永久障害を残すものと、血小板減少性紫斑病(しはんびょう)、肝脾腫(かんひしゅ)、肝炎、溶血性(ようけつせい)貧血、大泉門膨隆(だいせんもんぼうりゅう)、間質性(かんしつせい)肺炎など生後一過性に認められるものがあります。
異常の程度とその頻度は、ウイルス感染と妊娠の時期の関係によります。本症の発生頻度は、妊娠4週以内では30~50%、5~8週で25%、9~12週で8%、妊娠前期で20%といわれています。
治療、予防の方法
先天性風疹症候群の治療は、おのおのの奇形に対して行うことになります。何よりも大切な予防は幼児期に風疹ワクチンの接種を受け、風疹ウイルスに対する免疫をつくっておくことです。
病気に気づいたらどうする
ウイルス感染症を専門とする小児科医に相談してください。
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