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分娩時骨折 病気事典[家庭の医学] - メディカルiタウン


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病気事典[家庭の医学]

ぶんべんじこっせつ

分娩時骨折

分娩時骨折について解説します。

執筆者:

鎖骨骨折(さこつこっせつ)

分娩時骨折のなかではいちばん多くみられ、経腟(けいちつ)分娩のおよそ1~2%に生じるといわれています。多くは頭位分娩の際に、首が過剰に引き伸ばされるか、母親の恥骨(ちこつ)結合に当たることで骨折すると考えられています。手をあまり動かさない、触ると痛がって泣くなどで気づかれます。触らなければ痛がりません。

骨折後1週間ころから骨折部に仮骨(かこつ)(線維骨と軟骨からなる組織)が始まり、骨折部に硬い腫瘤(しゅりゅう)(こぶ)が触れるようになります。そのあと骨がしっかりと形成され、腫瘤もなくなります。仮骨が始まるころになると痛みは伴わなくなります。仮骨がしっかりと形成される1~2週間の間は、できるだけ骨折側の手は動かさないように心がけますが、固定する必要はなく、その他の特別な治療も必要ありません。通常は後遺症も残りません。

上腕骨骨折(じょうわんこつこっせつ)・大腿骨骨折(だいたいこつこっせつ)

頻度はあまり多くありません。骨折したほうの手足を動かさない、はれがあることで気づかれます。治療は骨折した手足の安静を保つことで、固定や牽引(けんいん)などの治療が必要になりますが、いずれにせよ整形外科への受診が必要です。数週間で治ります。通常は後遺症を残しません。

頭蓋骨骨折(ずがいこつこっせつ)

比較的多く、全分娩の10~20%に起こるといわれています。産道を通る際の圧力や、鉗子(かんし)分娩によって発生します。頭蓋骨にひびが入る線状(せんじょう)骨折と、頭蓋骨の一部が陥没(かんぼつ)する陥没骨折がありますが、多くは線状骨折です。

陥没骨折のほとんどは鉗子分娩によって起こります。骨折部の下に硬膜外(こうまくがい)出血を伴うこともあります。また、陥没骨折の場合、程度が強ければ脳挫傷(のうざしょう)を伴うことがあります。

線状骨折のほとんどはとくに症状がなく、自然治癒するため、治療を必要としません。硬膜外出血を伴う場合は、血腫を取り除く手術が必要になることがあります。

陥没骨折の場合は、陰圧をかけて吸引するか、手術をして整復します。陥没骨折で脳挫傷を伴う場合は、けいれん、呼吸が止まる、吐くなどの症状が出ることが多いので、呼吸循環管理、けいれんを止める、脳圧を抑えるなどの対症療法が必要になります。

脊椎骨折(せきついこっせつ)

脊椎はいわゆる「背骨」であり、そのなかに神経の束である脊髄(せきずい)が入っています。脊椎骨折で問題になるのは、骨折によって脊髄が損傷を受けた場合で、損傷としては裂傷、浮腫(ふしゅ)(むくみ)、うっ血、出血などがあります。多くは骨盤分娩の際に頭部の娩出(べんしゅつ)が遅れ、強く引っ張られた時に起こります。この時には骨折だけでなく脊椎の脱臼も起こることがあり、同様に脊髄損傷の原因になることがあります。損傷の多くは頸部から胸部(下部頸髄(かぶけいずい)から上部胸髄(じょうぶきょうずい))に起こります。

症状はどの場所の脊髄が損傷を受けたかで異なりますが、多くは出生直後から呼吸障害を伴います。損傷した場所が胸髄の上部で、しかも障害の程度が強ければ死産となるかあるいは出生直後に死亡します。障害を受けた場所が低いか、あるいは程度が軽ければ生命の危険は少ないのですが、足の弛緩性(しかんせい)麻痺や排尿障害、排便障害が生じることが多くなります。

治療は、脊椎脱臼(だっきゅう)があれば整形外科で手術を行いますが、脊髄損傷そのものは治せません。呼吸障害に対する補助、麻痺に対するリハビリテーション、排尿や排便の補助などの対症療法になります。

分娩時骨折の初診に適した診療科目

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